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読み物
「美しさの発見」について
高階秀爾
キュリー[2] 夫人[3] は、ラジウム[4] を発見した。
「発見」という言葉は、普通このような場合に用いられる。私が小学生のころ、『発明発見物語』という本が子供たちの間に人気があって、もちろんコロンブスやキュリー夫人なども登場してきたが、その中に、「発明」というのは今までになかったものを新しく創り出すことで、「発見」とは、昔からちゃんと存在はしていたけれど、誰も気づかなかったものを見つけ出すことだ、というような説明があったと記憶している。つまり、飛行機はライト兄弟[5] が「発明」するまで、どこにも存在していなかったが、アメリカ大陸は、昔からちゃんと存在していた。ただ、コロンブスがそれを「発見」するまでは、西欧人にその存在が知られていなかったに過ぎないというわけである。だが、それでは「美しさの発見」というのも、やはり同じことだろうか。山路[6] きて[7] 何やら[8] ゆかし[9] すみれ[10] 草という芭蕉[11] の一句[12] には、確かにそれまで誰も気がつかなかったような新鮮な美しさの「発見」がある。セザンヌ[13] は、サント.ヴィクトワール[14] 山を描き出した作品で、それまで誰も表現しなかったような新しい美を表現した。我々は、山道[15] を歩きながら道端[16] にふと[17] 一輪[18] の淡い紫色の花を見つけ出したとき、十七文字の中に凝縮[19] された芭蕉の世界の微妙な戦慄[20] を思い出さないわけにはいかないし、セザンヌの絵を知った後には、それ以前と同じような眼でサント.ヴィクトワール山を眺めるわけにはいかない。コロンブスやキュリー夫人の「発見」が我々の知識の世界を広げてくれたのと同じように、芭蕉やセザンヌの「発見」も、我々の感受性[21] の世界を大きく広げてくれたに違いないのである。
[1]コロンブス②【ころんぶす】
【名】【人名】Columbus
哥伦布。(大航海時代の探検家の名。)
△コロンブスは新しく発見した大陸に上陸し、ここを占領してサン·サルバドル島と名づける。/哥伦布登上新大陆将其占领,并将其命名为圣萨尔瓦多。
[2]キュリー①【きゅりー】
【名】【英】curie
〈理〉居里。(放射能の旧単位。1キュリーは、1秒間当たりの放射性核種の崩壊数が 3.7×1010 すなわち370億個あるときをいい、ラジウム1グラムの放射能にほぼ相当し、3.7×1010ベクレルに等しい。)
△マイクロ·キュリー。/微居里。
△ミリ·キュリー。/毫居里。
△キュリーの法則。/居里定律。
[3]夫人◎【ふじん】
【名】
(1)对别人妻子的尊称。(他人の妻の敬称。)
△A教授夫人。/A教授夫人。
△夫人同伴で出席する。/与夫人一起出席。
(2)后宫中位居皇后之下的女性。(中国で、古代、天子の妃または諸侯の妻の称。日本では、大臣の娘などで後宮に入った三位以上の者。)
(3)贵人的正妻。(貴人の妻。)
[4]ラジウム②【ラジウム】
【名】
〈化〉镭。(アルカリ土類金属の一。放射性元素の代表的なもの。)
△ラジウム療法。/镭元素疗法。
[5]兄弟①【きょうだい】
【名】
(1)兄弟。(同じ親から生まれた者。)
△あれはわたしの兄弟です。/他是我的兄弟。
△兄弟が5人いる。/有弟兄五人。
△兄弟の中でいちばん年下だ。/兄弟中最小。
△兄弟のよしみ。/手足情;兄弟之谊。
△腹ちがいの兄弟。/异母兄弟。
△異父兄弟。/异父兄弟。
(2)姐夫,妹夫,弟妹,嫂子。(結婚などの結果、同じ人を親とする関係になった者。)
(3)盟兄弟。(入門や組入りなどで、兄弟同様の関係にある人。)
△兄弟のように親しい。/亲如手足;亲如兄弟。
△おい、兄弟。/喂,老兄!
(4)哥们。(男同士が親しんで呼ぶ称。)
[6]山路【さんろ】
山路,山道.
[7]来手②【きて】
【名】
来的人,来者。(来る人。来てくれる人。)
△彼には嫁の来手がない。/没人肯嫁给他。
[8]やら①【やら】
【助】
(1)表示不确定的疑问。(物事について不確かな気持ちを抱いていることを表す。)
△だれやら笑っているぞ。/有人在笑呢。
△なにやら白い物が浮いている。/漂浮着一个白的东西。
△山田とやらいう人が訪ねてきた。/有个叫什么山田的来找你。
△来るのやら来ないのやらはっきりしない。/来还是不来,不清楚。
△いつのことやらさっぱりわからない。/到底是什么时候一点也弄不清。
(2)表示并存。(二つ以上の物事を並べて挙げ、どれと決めがたいことをいう語。)
△お花やらお茶やらを習う。/学习花道啦,茶道啦。
△熊やらりすやらいろんな動物が出てきた。/出来了熊啦,松鼠啦各种动物。
△嬉しいやら悲しいやらで複雑な気持ち。/悲喜交集心情复杂。
△泣くやら騒ぐやら、大変なことになった。/又哭又闹,可不得了啦。
(3)表示不确定的推量。(推量。)
△どうしたらよいのやら。/怎么才好呢。
△これから先どうなることやら。/今后将会怎么样呢。
[9]床しい③【ゆかしい】
【形】
(1)品格高尚,温文尔雅。(気品·情趣などがあり、どことなく心がひかれるようである。)
△床しい人柄。/高贵的品格。
(2)令人怀念,令人思慕。(なつかしく感じられる。昔がしのばれるようすである。)
(3)津津诱人,吸引人。(好奇心がそそられる。見たい、聞きたい、知りたい、欲しいなどの気持ちを表す。)
[10]すみれ◎【すみれ】
【名】
〈植〉堇菜,紫花地丁,紫罗兰,东北堇。(スミレ科の植物の総称。山野や道端に自生。花は五弁花で唇弁に距があり,紫·白·黄など。ツボスミレ·キスミレなど。相撲取花。)
△菫色。/紫罗兰色,深紫色。
[11]芭蕉◎【ばしょう】
【名】【日本地名】
(1)芭蕉。(バショウ科の多年草。高さ約5メートルの葉鞘の密に重なった偽茎が直立し、先に葉をつける。)
(2)俳句诗人“松尾芭蕉”。(江戸前期の俳人。伊賀の人。名は宗房。芭蕉は俳号。)
[12]一句①【いっく】
【名】
(1)一句。(話·文章などの一節。また、一言。)
△一句一句はっきり読む。/一句一句地清清楚楚地念。
(2)俳句一首。(連歌·俳諧で、一つの発句または付句。俳句一つ。)
△春の季題で一句つくる。/以春天的季题作一首俳句。
(3)和歌、汉诗的一句。(漢詩で五言·七言のひときり。また、和歌で五文字·七文字のひときり。)
[13]セザンヌ(画家?フランス)
塞尚
[14]圣维克多山
圣维克多山是法国的一座山。它最高有1,011米。法国画家保罗·塞尚的小屋可以望见整座山,因此他曾为此山画过几十幅油画作品。
[15]山道②【やまみち】
【名】
山路,山道。(山の中の道。)
△山道をたどる。/步履艰难地走山路。
[16]道端◎【みちばた】
【名】
道旁,路边。道路的旁边。(道のほとり。路傍。)
△道端で遊ぶ。/在路边玩。
[17]不図◎①【ふと】
【副】
偶然,一下,突然,忽然。(思いがけなく、突然起こるさま。不意に。たやすく。簡単に。動作の素早いさま。)
△ふと思い出す。/偶然想起。
△不図した。/一点点,偶然.
△不図ふりかえる。/一回头。
[18]一輪【いちりん】
【名】
(1)一朵。( 開いた一つの花。)
△梅一輪。/一朵梅花。
(2)一个车轮。(一つの車輪。)
△一輪 タイヤ。/一个轮胎。
(3)一轮。(満月。)
△一輪の明月/一轮明月.
[19]凝縮◎【ぎょうしゅく】
(1)凝缩,凝聚。分散的物资凝固收缩成块儿。(ばらばらのものが一つに固まって縮まること。)
(1)凝缩,凝聚。分散的物资凝固收缩成块儿。(ばらばらのものが一つに固まって縮まること。)
△皆の気持ちを一つの言葉に凝縮させる。/大家的心情凝聚成一句话。
(2)冷凝。降低饱和蒸汽的温度或加以压缩,蒸汽的一部分就会变成液体的现象。(物飽和蒸気の温度を下げたり圧縮したりすると、蒸気の一部が液体に変わる現象。凝結。)
△水蒸気が凝縮する。/水蒸气凝结。
△凝縮水。/冷凝水。
[20]戦慄◎【せんりつ】
【名·自サ】
战栗,颤栗,不寒而栗『成』,颤抖,发抖。(こわさのために震えること。)
△戦慄が全身を走った。/全身战栗。
[21]感受性◎【かんじゅせい】
【名】
感受性。(外界の刺激や印象を感じ取ることができる働き。)
△感受性の強い人。/感受性强的人。