いや、むしろそれよりも、あの馬鹿げたほど大きな家の庭造りを頼まれた時、どうしてうちの父親が二つ返事でOKしようとするのを阻止[1] できなかったのか、と悔やんでさえいます。袴田さんの妻が阿佐緒であることを知っていたら、僕は親父を殴り倒して[2] でも、庭造りを辞めさせていたに違いない。秋葉造園には他にも仕事はある。何もよりによって、袴田邸の庭を引き受ける必要はなかったんです。
こんなことを言っても、今さら遅いということはわかっています。それに僕は、現実にはまったく別のことをやった。親父が引き受けた仕事先に阿佐緒が住むことになっていると知り、いてもたってもいられなくなって、親父と共に袴田邸に通いつめたのですからね。哀れ[3] というよりは滑稽[4] です。我ながら呆れます。
それにしても、あなたにしかこんな打ち明け話はできない。ここまで読み終えて、苦笑[5] しているあなたの顔が目に浮かぶ。笑うのなら、笑ってほしい。僕はもともと、あなたの前ではどういうわけか、隠し事[6] ができなかった。あなたが僕の露悪[7] 趣味を引き出したのか、それとも、もともと僕の中に潜在的[8] にあなたに対する特殊な甘え[9] があったのか、そのあたりのことは定か[10] ではありません。
ともかく、僕はあなたに会うとどういうわけか、自分を暴露[11] したくなる。さぞかし[12] 、あなたは迷惑なことでしょう。申し訳ないと思いつつ、今もこうして、ひとたび[13] あなたに向けて言葉を発し始めると、尽きる[14] ことなく語り続けていたくなる自分を感じてとまどっている次第。
[1]阻止①【そし】
【名·他动·三类】
阻止,阻塞。(おさえとどめること。妨げること。)
△実力で阻止する。/以实力阻止。
△進歩を阻止する。/阻碍进步。
△侵入を阻止する。/阻止(敌人)入侵。
[2]殴り倒す【なぐりたおす】
【他五】
打倒,打翻在地.
[3]哀れ◎【あわれ】
【名·形动】
(1)悲哀',悲伤。(悲しみ。)
△哀れな物語。/悲哀的故事。
△そぞろに哀れをもよおす。/不由得悲伤从中来。
(2)可怜。(かわいそうな状態。無惨な姿。)
△哀れな姿。/一副可怜相。
△哀れをそそる。/引起人怜悯。
△世の中に哀れな人びとは多い。/世上有很多可怜的人。
(3)寒碜,凄惨。(みじめ。)
△哀れな身なり。/褴褛的打扮。
△哀れな生活。/凄惨的生活。
(4)情感,情趣,悲切,哀伤。(しみじみとした趣き。)
△旅の哀れ。/旅愁。
△ものの哀れを解する人。/善于理解情感(富有情趣)的人。
[4]滑稽◎【こっけい】
【名·形動】
(1)滑稽,可笑。(いかにもばかばかしく、おかしいこと。)
△滑稽で仕方がない。/可笑极了。
△チャップリンの映画はユーモラスで滑稽だ。/卓别林的影片既幽默又滑稽。
△滑稽な顔をする。/做滑稽的表情。
(2)诙谐,戏谑。(おもしろおかしく、巧みに言いなすこと。転じて、おどけ。道化。諧謔。冗談。)
△滑稽なことを言う。/说诙谐话。
△あの人の言うことには滑稽味がある。/他说话很幽默。
△滑稽画。/滑稽画;讽刺画。
△滑稽文学。/诙谐文学。
[5]苦笑◎【くしょう】
【名·自动·三类】
苦笑。(にが笑い。)
△苦笑をもらす。/(面上)露出苦笑。
[6]隠し事◎【かくしごと】
【名】
秘密,隐情。(他に隠してする事柄。秘事。)
△隠し事をする。/藏事情。
[7]露悪◎【ろあく】
【名】
献丑。故意暴露缺点毛病。(悪いところをわざわざとさらけだすこと。)
[8]潜在的◎【せんざいてき】
【形动】
潜在的。(外からは見えない状態で存在するさま。)
△潜在的な勢力。/潜在势力。
[9]甘え [U]
あまえ
[0]〔甘え〕〈名〉
人が自分に好意を持ってくれていると思って?安心しきっている態度や心/以为别人好心对待自己而完全放心的态度或心情?信赖感?
△~がある/有信赖感(值得信赖)?
[10]定か①【さだか】
【形动】
清楚;明确,确实。(たしかなさま。はっきりしているさま。分明。)
△定かには見えない。/看不清楚。
△闇の中にも定かに見えるテレビ塔。/在黑暗中也能看得很清楚的电视塔。
△その後の彼の動静は定かでない。/那以后他的消息不明。
[11]暴露①【ばくろ】
【名·自动·他动·三类】
(1)曝晒,风吹日晒。(風雨にさらすこと。また、さらされること。)
(2)暴露,泄露,败露,揭露。(むき出しにすること。特に、悪事·秘密などをあばいて明るみに出すこと。また、それらが明るみに出ること。)
△陰謀が暴露した。/阴谋败露了。
△自分の無知を暴露する。/暴露自己的无知。
△幹部の不正を暴露する。/揭露干部的不正之风。
[12]さぞかし①【さぞかし】
【副】
想必,一定是。(さぞを強めた語。さだめし。)
△さぞかしつらかったでしょう。/您一定是很难过〔为难〕的。
△子どもたちはさぞかし飢えているだろう。/孩子们一定觉得饿了。
[13]一度②【ひとたび】
【名·副】
(1)一回,一次。(いちど。)
△一度はがまんしたが今度ばかりはかんべんできない。/(第)一次我忍耐了,这次可不能饶你啦。
(2)一旦。(いったん。)
△一度事が起こったらたいへんだ。/一旦出事,可不得了。
[14]尽きる②【つきる】
【自动·二类】
(1)尽,罄尽;完,光;没有了。(だんだん少なくなっていって、最後にすっかりなくなる。)
△話のたねが尽きる/没有话题了。
△手段が尽きる/用尽手段。
△話がつきない/话说不完。
△わが命尽きるまで/直至我生命完结。
△酒はもうつきてしまった/酒已经喝光了。
△つきぬ恨み/终天之恨。
△くめどもつきぬ知識のみなもと/取之不尽的知识源泉。
(2)到头;穷尽。(つづいていたあるものごとが、そこで終わる。)
△すぐ雑木林がつきた/杂树林快到头了。
△なごりがつきない/恋恋不舍。
△いくら話をしていても、話題がつきない/不论说多少话题也没个终结。
△ポプラの並木はどこまで行ってもつきないように見える/林荫路的白杨树,看着好像怎么走也到不了头似的。
(3)以“…に尽きる”的形式表示“只限于”、“…是最好的”。数…。(「…に尽きる」の形で、…に限る、…が一番だという意味を表わす。)
△子どもたちの姿は「純真」の一語に尽きる/孩子们的样子,用一个词说就是“纯真”。
△この叙事詩は壮麗というに尽きる/这首叙事诗,真叫壮丽。
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