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とはいえ、この小さな島に住み着いた人たちがなんの争いもなく平穏[1] に暮らせたというわけではけっしてない。この島国の中で、日本人は幾多[2] の戦乱を経験してきた。だが、いくら争ってみても、周りが海なのであるから逃げ出す[3] 訳にはいかない。最終的には何らかの形で敵と妥協[4] し、共存[5] する道を探らねばならながった。必要なことは、「分に安んじる」ことであり、それによって「和[6] 」を保つことだった。「分に安んじる」とは、必ずしも「身分[7] に安んじる」ことばかりではない。相手のいい分に安んじることでもあり、常に一定の限度[8] を守ることでもある。それがなによりも、「和」に必要なのだ。一定の限度を守るということは、それ以上を望まぬということである。己を抑制することである。
そんな訳で日本人は、自分をやたら[9] に主張してはいけない、そして、物事をあからさま[10] にすべきではない、と考えるようになった。自分を主張すれば、当然相手の主張とぶつかることになるし、物事をはっきりさせれば、いやおうなく[11] 相手との食い違い[12] が出てくるからである。そうなれば争わざるを得なくなる。日本人はそれを何よりも恐れたのだ。
[1]平穏◎【へいおん】
【名】【形動】
平静;平稳;平安。(日常の生活を乱す事件などが無く、静かに毎日が経過する様子。)
△平穏な世。/太平之世。
△事態が平穏に復する。/局势恢复平静。
△平穏な毎日をおくる。/每天过太平日子。
△平穏に晩年をくらす。/安静地度过晚年。
△その日は平穏無事に過ぎた。/那一天平安无事地过去了。
[2]幾多①【いくた】
【副】
几多,许多,多数。(数多く。たくさん。多く助詞「の」を伴って体言を修飾する。)
△幾多の辛苦を重ねる。/备尝辛苦。
△幾多の困難を乗りきる。/克服许多困难。
[3]逃げ出す◎③【にげだす】
【自动·一类】
(1)逃出,逃走,逃掉,溜掉。(逃げてその場を去る。)
△隙をみて逃げ出す。/看准空子溜掉。
(2)开始逃跑。(逃げ始める。)
△猛攻にあって敵は逃げ出した。/在敌人的猛攻下开始逃跑。
[4]妥協◎【だきょう】
【名·自动·三类】
妥协,和解。(対立している双方が折れ合って一致点を見出し、ことをまとめること。折り合い。)
△妥協の余地がない。/没有妥协余地。
△彼は人と妥協のできない男だ。/他是一个不能和别人妥协的人。
△世間と妥協する。/和社会协调。
△妥協点をみいだす。/找出协调点。
△妥協的。/妥协的, 协调的。
△妥協案。/协调方案'。
[5]共存◎【きょうそん】
【名】【自サ】
共存,共处。(自分も他人もともどもに生存すること。)
△平和共存。/和平共处。
[6]和①【わ】
【名】
(1)和好,和睦,协调,和平。(仲よくすること。)
△和を乞う。/求和。
△夫婦の和。/夫妇和睦。
△人と人との和を図る。/谋求人与人之间的协调。
△和を講じる。/讲和。
(2)〈数〉和,总和。
△2と3の和は5。/二与三之和等于五。
△3角形の内角の和は2直角である。/三角形的内角之和为二直角(一百八十度。)
[7]身分①【みぶん】
【名】
(1)身分,社会地位。(社会関係を構成する地位や職業の序列。封建社会における士農工商はその例。)
△身分の高い人。/地位高贵的人。
△身分のいやしい人。/地位卑贱的人。
△身分を明かす。/暴露身分。
△身分をかくす。/隐瞒身分。
(2)境遇。(身の上。境遇。)
△楽な身分だ。/悠闲的境遇。
△座っていて月に100万円入るとは、いいご身分ですね。/您每月坐收一百万日元,真有福气啊。
[8]限度①【げんど】
【名】
限度,范围,界限。(物事の範囲、程度等が、それを超えられないという境。限り。)
△最高限度/最高限度。
△限度を超える/超越限度。
△予算に限度がある/预算有限。
△限度がない/无限;没有限度〔范围,界限〕。
△経費は10万円を限度とする/经费以十万日元为限。
△忍耐には限度がある/忍耐是有限度的。
[9]矢鱈◎【やたら】
【副·形动】
(1)胡乱,随便,任意。(みだり。むやみ。)
△矢鱈(に)金を使う。/随便花钱。
△矢鱈(に)物を買いこむ。/胡乱买东西。
(2)非常,过分。(非常に。)
△矢鱈(に)眠い。/困得要命。
△矢鱈(に)のどがかわく。/嗓子非常干。
[10]あからさま◎【あからさま】
【形動】
显然,明显,直率,直言不讳。(隠さず、むき出しにするさま。明白なさま。)
△あからさまに言う。/直截了当地说。
△あからさまな挑発行為。/露骨的挑拨行为。
△事実をあからさまに述べる。/如实陈述。
[11]否応なく【いやおうなく】
【连】
不管愿意不愿意,不容分辨,硬着头皮。(是非を言わせずに。いやでも無理に。「否応なしに」ともいう。)
[12]食い違い◎【くいちがい】
【名·自动·三类】
(1)不一致,分歧,不同点,出入,龃龉。(食い違うこと。一致しないこと。)
△ふたりの考え方の食い違いをはっきりさせる。/弄清两个人的思想分歧。
△AとBの数字に食い違いがある。/A和B在数目上有一些出入。
(2)交错,交叉。〔交差。〕
△食い違い管。/偏置管。
△食い違い歯車。/交错轴齿轮。
そう、日本人は本質的に争いを好まず、自然の運行[1] のようにすべてがうまくいくのを期待し、確信している極めて楽観的な、そして同時に悲観的な民族なのである。楽観的であるとともに悲観的、というのは、その楽観が、実は悲観の上に成り立っているからである。つまり、この世の中はけっして自分の思っているようにはうまくいかないものだ、という前提の下に日本人の判断は構成[2] されているのである。
かつてわたしは将棋[3] の大山名人にきいたことがある。将棋の対局[4] で、しばしば二時間に及ぶほどの「長考[5] 」がなされることがある。一体、どういう局面[6] でそのような「長考」をするんですか。
すると大山名人は言下[7] に、「あまりにもうまくいき過ぎているときです。」と答えた。わたしは意表[8] をつかれ、思わず、「え、それはまた、どういうわけです?」と尋ねた。
大山名人の返事はこうであった。
「だいたい、物事はそんなにうまくいくわけがないからですよ。それなのに妙にうまくいきすぎるというのは、どこかに落とし穴[9] があるからです。それに欺かれない[10] ために、うんと[11] 考え込むんですね。」
[1]運行◎【うんこう】
【名】【自动·三类】
(1)运行(天体がきまった軌道を進んで行くこと)。
△天体の運行/天体的运行。
△遊星はその軌道を運行する/行星沿着它的轨道运行。
(2)行驶(バス·列車などが定まった道筋を動くこと)。
△列車の運行が乱れる/列车的运行时刻表打乱了。
△夏の間だけバスが運行する/公共汽车只在夏季行驶。
[2]構成【こうせい】
[抽象的なものを]构成;[系統的に]组织;[全体の]结构.
社会を構成する/构成社会.
△文の構成/文章的结构.
△文章はうまいが,筋の構成がまずい/文笔很好,但是层次的结构不好.
△犯罪を構成する/构成犯罪.
△国会は両議院でこれを構成する/国会由(参、众)两院组成.
△やくざの構成員/流氓团伙的成员.【名】
[3]将棋①【しょうぎ】
【名】
象棋,日本R象棋。(室内遊戯の一。)
△将棋を指す。/下象棋。
△将棋の駒。/棋子儿。
△将棋に勝つ。/赢棋。
△どうだ、将棋を一番指そう。/怎么样,下一盘。
△将棋盤。/象棋盘。
[4]対局◎【たいきょく】
【名·自动·三类】
对局、下棋。(将棋·碁などで二人の棋士が対戦すること。)
[5]長考◎【ちょうこう】
【名】【自动·三类】
长时间考虑。(長い時間をかけて考えること。)
[6]局面◎③【きょくめん】
【名】
(1)棋的局面,棋局。(碁·将棋などの盤の表面。また、その勝負の情勢·成り行き。)
△囲碁において、対局途中の局面を評価し、盤上の配置やハマの数から、どちらの対局者がどの程度優勢かを判断できる。/在围棋中,我们可以通过看棋局,棋盘上的布阵,被吃掉的子的数量来判断对阵的两人拥有多大的优势。
(2)局面,局势,形势。(物事の情勢·成り行き。)
△新しい局面を切り開く。/打开新的局面。
△局面の打開をはかる。/谋求打开局面。
△われわれは局面の展開に注目している。/我们在注视局势的发展。
△局面はまだ好転していない。/局势尚未好转。
[7]言下①【げんか】
【名】
言下,话说完后的瞬间。(言葉の終わるか終わらぬかの時。言い終わってすぐ。ごんか。)
△言下に答える。/话一说完就回答了。
[8]意表◎【いひょう】
【名】
意表,意外。(全く考えていなかったこと。また、そのさま。)
△意表外なことを言う。/说起谁也料想不到的事。
△意表をつく。/出人意料。
[9]落とし穴③【おとしあな】
【名】
(1)陷阱。(歩いている人や獣が気がつかずに、そのまま落ち込むように仕掛けた穴。)
△落とし穴で夫婦が死亡する。/两夫妇落入陷阱里死亡。
(2)阴谋,诡计,圈套。( 人を陥れるための策略。)
△うまい話には落とし穴がある。/好听的话里有圈套。
[10]欺く③【あざむく】
【他动·一类】
(1)欺骗。(だます。)
△甘言をもって欺く。/用甜言蜜语骗人。
△他人を欺く行為。/骗人的行为。
(2)赛过,超过。(…とまちがえさせる。)
△雪を欺く白さ。/赛过雪白。
△昼を欺くばかりに灯火が輝いている。/灯火辉煌,胜似白昼。
△日を欺くネオンの光。/赛过白昼的霓虹灯。
△花を欺く器量。/闭月羞花之貌。
[11]うんと①◎【うんと】
【副】
(1)量大,很多地。(程度·分量のはなはだしいさま。)
△石油がうんとある。/石油有的是。
△こっちのほうがうんといい。/这个好得多。
(2)用力。(力を込めるさま。)
△うんとなぐる。/狠揍。
△うんと怒られた。/被狠狠骂了一顿。
△うんと働く。/加油干。
△うんと力を入れなければ、高いところには持ち上げられない。/不使把劲,举不到高处去。
わたしはえらく感心した。さすが一芸[1] にひいでた[2] 名人の言葉である。これは将棋に限らず人生全般[3] についていえることではないか。と、そう思いつつ、わたしはこうした確信こそ、紛れもなく[4] 日本的な信条[5] であることに気づいたのだった。
どんな人間も常に世界にある期待を持って対している。どれほど世界に期待するか、その期待の大きさで人々世界観[6] は違ってくる。実際以上の期待を抱くか、実際に見合った期待を寄せるか、それとも実際以下に期待を抑制[7] するか、それによって理想主義、現実主義、悲観主義が分かれるのである。だが、実際以上に期待すれば、当然その期待は裏切られることが多い、逆に実際以下に期待を抑えれば、期待を裏切られる苦痛[8] からは免れる[9] ことができよう。日本人は後者[10] を選ぶのである。この意味で日本人は極めて臆病[11] であり、小心[12] であるといってもよい。日本人は楽観的であるとともに悲観的であり、楽観が悲観の上に成り立っていると私がいったのはこの故である。期する[13] ところを少なくすれば、苦痛はそれだけ軽減[14] される。すべてに一応満足していられる。これが日本人の基本的な精神の構え[15] である。そして、これをみごとに言い当てて[16] いるのが、ほかならぬ「まあまあ」という日本語のあいまいな副詞[17] なのだ。
「まあまあ」という言葉は、前記[18] のように実に多様[19] に使われているが、その本質は抑制にある。「まあまあ、そう怒らずに。」「まあまあ、いいじゃないか。」「まあまあ、そんなもんだよ。」「まあまあのでき[20] だな。」「まあまあありがたいと思わなくちゃ。」
[1]一芸◎【いちげい】
【名】
一艺,一技。(一つの技芸。一つの芸能。)
△一芸に秀でる。/一技之长。
[2]秀でる③【ひいでる】
【自动·二类】
优秀,卓越;擅长,突出。(他が及ばないほどすぐれる。)
△秀でた才能。/卓越的才干。
△一芸に秀でる。/有一技之长。
△数学に秀でている。/擅长数学。
△他の人より秀でている点。/比别人独到之处。
[3]全般◎【ぜんぱん】
【名】
全体,整体,总体。(ある物事の全体。総体。)
△全般の情勢。/全盘形势。
△仕事全般。/全般工作。
△日本人全般に見られる傾向。/日本人当中普遍的倾向。
△科学全般にわたる。/遍及科学的所有方面。
△柄全般がよい。/整个收成都好。
[4]紛れもない⑤【まぎれもない】
【形】
货真价实的,不折不扣的。(きわめて明白である。まちがえようがない。)
△紛れもない事実である。/无可厚非的事实。
[5]信条◎【しんじょう】
【名】
(1)信条。(自己)坚信的事项。(堅く信じている事柄。信念。)
△思想信条。/思想信条。
(2)信条,信经。基督教中指概括教理,并由教会规定的权威性条文,如使徒信经、尼西亚信经、亚大纳西(阿达拉修)信经等。(キリスト教で、教理を要約し、教会によって権威づけられた条文。使徒信条·ニカイア信条·アタナシウス信条など。信用箇条。)
△信条を抱く。/怀有信条。
[6]世界観②【せかいかん】
【名】
〈哲〉世界观。(世界およびその中で生きている人間に対して、人間のありかたという点からみた統一的な解釈、意義づけ。知的なものにとどまらず、情意的な評価が加わり、人生観よりも含むものが大きい。)
[7]抑制◎【よくせい】
【名·サ変他】
抑制,制止。(勢いや自由な活動などを、抑え止めること。(医)刺激によって興奮した神経細胞の活動が、他の神経細胞によって抑えられること。制止。)
△インフレを抑制する/制止通货膨胀。
△感情を抑制する/抑制感情。
△抑制液/定影液。
△抑制栽培/抑制栽培。
[8]苦痛◎【くつう】
【名】
痛苦。(精神や肉体が感ずる苦しみや痛み。)
△病人が苦痛を訴える。/病人喊痛。
△他人のやっかいになるのは苦痛だ。/成了别人的包袱是很痛苦的。
△苦痛を和らげる。/减轻痛苦。
△苦痛を除く。/解除痛苦。
[9]免れる④【まぬがれる】
【他动·二类】
免,避免;摆脱。(うまくさける。)
△税を免れる。/免税。
△延焼を免れる。/幸免延烧。(蔓延扩大。)
△あやういところで死を免れる。/死里逃生。
△誤差が生じることはまぬがれがたい。/难免会出差错。
[10]後者①【こうしゃ】
【名】
(1)后来人。〔あとにつづく人。〕
△後者あるを信ず。/相信有后来人。
(2)后者。〔ふたつのうちの後のもの。〕
△後者が好みだ。/我喜欢后者。
[11]臆病③【おくびょう】
【名·形動】
胆怯,胆小,怯懦。(気が弱く、些細なことをも怖がって、ビクビクする、こと(さま)。)
△臆病になる/发怯;发怵;害怕起来。
△彼は非常に臆病だ/他胆子非常小;他是个胆小鬼。
△臆病なのがあの人の欠点だ/胆怯是他的缺点。
△彼はすこし物ごとに臆病なところがある/他有点胆小怕事。
[12]小心◎③【しょうしん】
【名·形动】
胆小;小心,慎重。(気の小さいこと。臆病なこと。また、そのさま。こまかいところなで注意が行き届くさま。)
△小心な人間。/胆小的人;胆小鬼。
△きわめて小心な男。/非常慎重的人;他胆子太小。
[13]期する◎【きする】
【他サ】
(1)期望,期待。(期待する。)
△成功を期する。/期望成功。
△期せずして一致する。/不约而同。
△期せずして会う。/不期而遇。
(2)决心,下定决心。(決心する。)
△必勝を期する。/确信一定取得胜利;决心取胜。
△なにか深く心に期するところがあるようだ。/似乎胸中有了某种很大的决心。
(3)约定。(誓う。)
△ふたりは再会を期して別れた。/两人约定再会而分手了。
(4)定下期限,以……为期。(期限とする。)
△1990年を期して第7次五か年計画を完遂する。/预定到1990年完成第七个五年计划。
[14]軽減◎【けいげん】
【名·自动·他动·三类】
减轻。(減らして軽くすること。)
△仕事量を軽減する。/减轻工作量。
[15]構え②③【かまえ】
【名】
(1)构造,格局;门面,外观。(建物の造り。また、建物。)
△りっぱな構えの家/构造宏伟的房子。
△この家の構えは商店むきだ/这所房子的格局适合于作店铺。
△この屋敷は間数が多く,構えもりっぱだ/这所住宅间数既多,外观又很气派。
(2)姿势,架势『口』,架式。(身構え。)
△上段の構え/举剑过顶的姿势。
△一分のすきもない構え/无隙可击的架式。
(3)准备。(状況に対応できるように姿勢や態度を整えること。)
△和戦両様の構え/和战两手准备。
△あの人にはその仕事をひきうける構えがない/那个人没有接受那项工作的准备〔意思〕。
(4)框。(漢字の構成部分の名称。字の外周を囲んでいる部分。)
△くに構え/方框。
△門構え/门字框。
[16]言い当てる④【いいあてる】
【他动·二类】
说中,猜中,猜着。(推量して言ったことが的中する。)
△相手の気持ちを言い当てる。/猜中对方的心情。
[17]副詞◎【ふくし】
【名】
〈语〉副词。(品詞の一。自立語で活用がなく、主語にならない語のうちで、主として、それだけで下に来る用言を修飾するもの。)
△様態の副詞。/样态副词。
△副詞句。/副词句;副词短语。
△副詞的修飾語。/状语。
[18]前記①【ぜんき】
【名】
上述;上列;前开。(前にしるした箇所。)
△前記の通りこれは重大問題である。/正如以上所述,这是个重大的问题。
[19]多様◎【たよう】
【名·形動】
多种多样,各式各样。(いろいろと異なったものがあること。さまざま。)
△多種多様。/多种多样。
[20]出来◎【でき】
【名】
(1)做完,完成。(でき上がること)。
△品物の出来が遅れる。/物品完成得慢。
(2)做得好,做出的成绩显著。(よくできていること。)
△素晴らしい出来だ。/完成得很出色。
(3)收成,年成。(みのり。)
△今年は米の出来がよい。/今年水稻的收成好。
(4)交易,买卖成交。(売買取引が成立すること。)
△出来値。/成交价。
(5)成绩,能力。(出来た状態。できぐあい。成績。)
△出来の悪い生徒。/成绩差的学生。
△きょうのテストの出来はよかった。/今天考试考得很好。
これらはいずれも、自分が実際以下に設定[1] した期待をそのまま言い表している、期待は常に大きくなりがちである。ともすれば肥大[2] してゆく期待に対して、日本人はおり[3] に触れてはそれを抑制する。そして期待を抑制することによって、改めて一応の満足を得るのである。「人生とは、まあまあ、そんなもんだよ。」と再認識することによって。したがって、「まあまあ」はアメリカふうに言うならば、take it easy!ということになろう。よく言われる日本人の「まあまあ主義」とは、実際以上に期待を持てば不満もあろうが、期待を実際以下に設定し直しなさい。そうすればなんとか満足が得られますよ、と言う人生哲学だといってもよい。そして、その哲学をイメージで表すならば、大海の一部を優しく抱いたあのささやかな入り江の景色、「日本三景」になるのではなかろうか。
日本人に愛好[4] される俳人一茶[5] は、死を前にして、こんな句を残した。
新しい言葉
間投詞
間投詞【かんとうし】
【名】
间投词;感叹词
濃淡
濃淡◎【のうたん】
【名】
浓淡,颜色的深浅。味道的浓淡。 (色彩·味などの)こいことと、うすいこと。)
△色の濃淡。/颜色的深浅。
△味の濃淡。/味道的浓淡。
△濃淡をつける。/使(颜色)有深有浅。
人生の濃淡 人从单纯变为复杂
季節の濃淡 季节细微的变化
[1]設定◎【せってい】
【名·サ変他】
设立,制定,确定。(ある目的に沿って、新たに物事を儲け定めること。)
△所有権の設定/确定所有权。
△規則の設定を急ぐ/忙于制定规则。
△立ち入り禁止区域が設定された/设立了禁区。
△かりにある状況を設定する/假设有一种情况。
△設定値/设定值;给定值。
[2]肥大◎【ひだい】
【名·形动·自サ】
(1)肥大。肥胖。(太って大きくなること。)
(2)某组织或某脏器的体积增大。(生物の正常に発達した細胞·組織·臓器などの体積が大きくなること。運動家の筋·骨の肥大や妊娠時の子宮の肥大など生理的なものと、心臓肥大·前立腺肥大など病的なものがある。)
△心臓肥大。/心脏肥大。
[3]折(り)【おり】
(1)〔折ること〕折,折叠.
(1)〔折ること〕折,折叠.
△ふたつ折(り)にする/对折; 折成对开.
(2)〔折ったもの〕折叠物;[おりめ]折缝.
(3)〔折りばこ〕小盒,小匣.
△のり巻きを折(り)に詰める/往盒子里装紫菜(寿司)饭卷.
△菓子ひと折(り)/一盒点心.
△折(り)詰のすしをふた折(り)注文する/订购两盒(装盒的)寿司.
(4)〔その時〕时候,当口儿『口』,当儿.
△その折(り)わたしもそこに居あわせた/那个时候我也正在那里.
△上海へ行った折(り)に彼を訪ねた/去上海的时候我访问过他.
(5)〔機会〕机会,时机.
△忙しくて彼にあう折(り)がない/忙得没有机会跟他见面.
△これはまたとない折(り)だ/这是难得的机会.
△折(り)があればさっそくおたずねいたします/有了机会我就尽早去拜访您.
△折(り)を待つ/等待〔利用〕时机.
(6)〈製本〉开数.
△八つ折(り)の本/八开本的书.
[4]愛好◎【あいこう】
【名·他动·三类】
爱好。(物事を愛し好むこと。)
△音楽を愛好する。/爱好音乐。
△切手愛好家。/集邮爱好者。
[5]こばやし‐いっさ【小林一茶】
江戸後期の俳人?名は弥太郎?信之とも称?別号?俳諧寺?信濃柏原の人?15歳で江戸へ出?俳諧を二六にろく庵竹阿に学んだ?俗語?方言を使いこなし?不幸な経歴からにじみ出た主観的?個性的な句で著名?晩年は郷里で逆境のうちに没?作?おらが春??父の終焉日記??七番日記??我春集?など?(1763~1827)
[6]終①【つい】
【名】【副】
(1)终,最后(つまるところ。最後。はて)。
△終のすみか/最后的栖身之所。
(2)死,临终(命の終わり。死ぬこと)。
△終の別れ/诀别;永诀;永别。
△終の煙/火化的烟。
[7]住処◎【すみか】
【名】
(1)住处,家。(住んでいる所。住まい。)
△終の住処。/最后安身立命之所。
(2)巢穴,坏人聚居的地方。(好ましくないものの住む所。)
△盗賊の住処。/贼窝。