「村の良さ」とは、まず郷土意識が強いことである。それが排他的になる面もあるが。次に「結」(村中で力を合わせて個々の家の農作業も共同作業をすること)という習慣があり、そのお返しを金銭や物品でしないこと。当然日常生活は土地との結びつきが強い。長期に定住し住民相互の共同体意識が強く、協調性に富み、閉鎖的で濃密な人間関係である。つまり身内のように主観的性格が強く、血緑関係のように密接である。
「村」を維持していく為の決定機関は村寄合といった。村の年間行事や共同財産の使用、「村八分」などの制裁の協議を行う。この「村八分」とは村社会の秩序を維持するため制裁として行った絶交処分のこと。村の交際である冠,婚?葬?祭?建築?火事?水害?旅行?出産?年忌の十種の内、火事と水害を除く八種に関する交際を絶つこと。