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第二页有解说和日本语豆知识,不要错过哟^_^)y ——《新编日语阅读文选》第一册
《新编日语阅读文选》第一册
季林根 陆静华编
上海外语教育出版社
日语语感养成
渡辺実
高校野球の放送などを聞いていると、勝った方には「喜びを
电台在转播高中棒球实况时,对胜方常用“咀嚼喜悦”,
かみしめて[1] 」、負けた方には「涙を飲んで」といった言い方がよく使われま
对负方常用“饮吞眼泪”的表达。
す。もうすっかり決まり文句[2] になっていて、言わないアナウンサー[3] の方が少な
这已成为一种固定的表达, 不用这种表达的播音员反而是少数。
いくらいですが、これを聞いて、なんだか変な言い方だなと思った人はいな
(程度) 听到这种表达时,难道没有人感到过它的不自然吗?
いでしょうか。
実は、変に感じても不思議ではない[4] のです。だって、「喜び」は心で
其实,感到不自然也是无可非议的。 因为“喜悦”是用心来感受,
感じるもので、「かむ[5] 」ことはできないし、「涙」は流すもので、「飲む」もの
而不能“咀嚼”的; 而眼泪是流而不是“饮”。
ではありません。「なんだ。それは屁理屈[6] だよ。」と言う人があるかもしれません
也许有人会说:“什么呀,这是歪理。” (抽象人也用ある)
が、そうでもないです。
其实不然。
「かむ」も「飲む」も、飲食[7] を表す言葉ですから、本来[8] は飲食
“咀嚼”也好“饮”也好都是表示饮食的词语, 所以它们本来应该与
物を表す言葉と結び付く[9] のが当たり前です。二つの中で、「かむ」は
表示饮食的词语结合。 这两个词语中“咀嚼”用于
固体[10] の方、「飲む」は液体の方と受け持ち[11] がだいたい決まっていて、「かむ」
固体, 而“饮”则用于液体。它们的使用对象基本上是固定的。 “咀嚼”
は「ご飯、パン、肉」などと、「飲む」は「お茶。サイダー[12] 、ミルク」などと主
主要与“饭、面包、肉”等结合,“饮”则主要与“茶、汽水、牛奶”等 相结合。
に結びつきます。もっとも[13] 、「薬」などは、水薬[14] でなくても「飲む」と言
不过,“药”这个词虽不表示水剂却也用“饮”(译者注:中文讲
いますが、薬はみな「飲む」ということになったのでしょう。
“服”), 这恐怕药是规定了要讲“饮”的缘故吧。
「喜び」は、飲食物でないばかりか[15] 、個体でも液体でもありま
“喜悦”不仅不是饮食之物, 更不是固体或液体。
せん。「涙」はたしかに液体ではありますが、やはり[16] 飲食物ではありま
“眼泪”虽是 液体, (强调) 但它毕竟不是饮食之物。
せん。ですから、その「喜び」や「涙」が、飲食を表す「かむ」や
所以可以说这个“喜悦”和“眼泪”与表示饮食的“咀嚼”和“饮”结合是不
「飲む」と結びつくのは、どうもおかしい、とも言えるわけです。
自然的。
どんな言葉でも、それが結びつくことのできる相手の言葉は限られてい
无论什么语言, 可与它结合的对象语言是有规定的。
ます。つまり、相手の選り好み[17] をします。特に、「喜び」のような、心の
也就是说要选择对象词语, 尤其像“喜悦”这种表示内心活动的词
働きを示す言葉は、相手の選り好みが強いようです。例えば、「水に
语, 它对对象词语的选择要求比较严格。 例如,我们可以说
浸る[18] 」とも、「水に浸かる[19] 」とも言いますが、「喜びに浸る」とは言っても、
浸かる是浸在有形的的液体里
“浸在水里”或“泡在水里”,一般也可以说“浸在喜悦里”。
「喜びに浸かる」とは普通は言いません。「浸る」と「浸かる」などは、意味
但是一般不能说“泡在喜悦里”。 虽然“浸”和“泡”的意思相近,
のよく似た言葉ですが、それでも同じようにはいかないのです。心の働き
但不能同样使用。 内心活动是如
はそれだけ[20] 複雑なので、普通の言葉は、なかなかこれとは結びつかないので
此复杂, 致使一般的词语无法与它搭配使用
しょう。
では、どうして、心の働きをしめす「喜び」が、飲食を表す
那么,为什么表示内心活动的“喜悦”却能够与表示饮食的“咀嚼”结合呢?
「かむ」と結びつくようになったのでしょうか。それは、「かむ」という言葉が、
那是因为“咀嚼”这个词可以表示
「味わう[21] 」という意味を持つようになったからです。「かむ」は、元々は歯で物
“品尝”的意思。 本来“咀嚼”是指用牙齿嚼碎
を押し[22] 砕く[23] ことを指したのですが、よく「かむ」ことは「味わう」ことにもなる
东西,细细地“嚼”也就是“品尝”的意思。
わけで、特に「かみしめる」となると、「味わう」とほとんど同じ意味になり
特别是“仔细咀嚼”几乎与“品尝”同义,
ます。そこで、「喜び」のような、心の働きを示す言葉とも結びつく
因此可以与像“喜悦”这种表示内心活动的词语结合。
ようになったのです。
このように、一つの言葉の意味が広くなると、本来なら結びつかない
就这样, 一个词语的意思扩充之后, 本来不可以搭配的词语也可
ようなものと結びつくようになります。似た例は、他にもいろいろあるでしょ
以搭配使用了。 类似的例子其他还有很多。
う。「涙を飲む」などは、どうしてうまく結びついたのか、わかりますか、「の
比如你是否知道“饮泪”等为什么能很好地结合使用呢?“饮”就是“把它藏到
む」ことは、「お腹の中にしまい込む[24] 」ことだという点を手掛かり[25] にして、考
肚子里”的意思。 你可
えてご覧なさい。
过以此为线索仔细考虑。
このように、言葉と言葉との結びつきには、ながい間の習慣で出来
这样,词语与词语的结合是在长期以来的习惯中形成的,
た決まり[26] があって、勝手に変えるわけにはいきません。「喜びをかみしめる」
不能随意改变。 因此我们不能因为能说“咀
といえるなら、「喜びを食べる」とも言えるかというと、そうはいかないのです。
嚼喜悦”就能说“吃喜悦”,
また、このような、昔からある、決まった言い方には、どういう場合に使う
而且,如同上例, 自古形成的表达在何种场合使用,
かについても、やはり[27] 、勝手に変えられない決まりがあります。
果然也是有不能随意改变的规定。
とても嬉しい経験をしたとき、人はよく、「飛び上がる[28] ほど嬉しかっ
人们在经历很高兴的事时, 往往用“高兴得跳起来”或“高兴得流泪”
た。」とか、「涙が出るほど嬉しかった。」とかいう言い方で、その嬉しさを
等等来表达其高兴的程度。
形容[29] します。しかし、こういうよく使われる形容でも、嬉しい時なら、
但是这种常用的形容也并不是只要表示高兴,就能用于任何情况
どんな場合にでも使えるというわけではありません。
的。
「飛び上がるほど」とか、「涙が出るほど」とかいうのは、嬉しさの中で
“高兴得跳起来”或“高兴得流泪”等是用来表达特别高兴的心情的,
も、特別に嬉しいといった気持ちを表しています。ですから、それほどで
所以在并不那么高兴时
もない場合に使うと、こっけい[30] に聞こえる[31] 結果[32] にもなりかねません。ガム[33] の
也用这种表达就可能会令人感到很滑稽。 比如,当
おまけ[34] が当たった[35] くらいのことにはこういう形容は使わないのが普通です。
你领到奉送的口香糖时,一般就不用这种表达。
また、同じ「特別に嬉しい気持ち」でも、それがどのような嬉しさで
另外, 同样是“特别高兴的心情”, 也要根据是哪种程度的高兴来
あるかによって、「飛び上がるほど」で形容するか、「涙が出るほど」で
决定将其形容为“高兴得跳起来”还是“高兴得流泪”。
今度の正月にスキーに連れていってあげようと、お父さんが約束し
新年时父亲说好带你去滑雪。
てくれた。こういうときは、「涙が出る」ではなくて、「飛び上がる」です。
这时应该用高兴得跳起来,而不是高兴得流泪。
バスに乗ってから、財布を忘れたことに気づいた[37] 。困っていたら、
上车后才发现自己没带钱包正在为难时,
見知らぬ[38] おばあさんが乗車券を買ってくれた。こういうときは、「飛び上がる」
一个不曾相识的老大娘给自己买了车票, 这时应该用“流出眼泪”而不
ではなくて、「涙が出る」です。
是“跳起来”。
つまり、「涙が出る」のほうは、何か困ったこと、つらい[39] ことがあって、
就是说“流出眼泪”适用于表达在为难时、 有困难时,
それから逃れる[40] ことができた時の、「助かった」という嬉しさにぴったり[41] なの
能避免这种困难或为难而“得救”时的高兴心情。
です。それに対して、「飛び上がる」の方は、はっきり気づいていなくても、何
相反“跳起来”则用于表达虽不明确, 但
か心の奥[42] に期待することがあって、その期待以上のものが飛び込んで
是在内心有一种期待, 而当结果意外地超过这种期待时产生的一
きた時の、「儲かった[43] 」という嬉しさにぴったりなのです。だから、友達か
种“得了便宜”的心情。 因此,当朋友寄放在
ら預かっていた大切なものをなくして、いくら探しても見つからず、あきら
自己这里的重要东西遗失, 怎么也找不到, 正要开始
めかけている矢先[44] に、ひょっこり[45] とそれが見つかったりすれば、そのときは「飛び
放弃和失望时, 突然找到该东西时的心情, 既可以用“跳起来”,
上がる」でも、「涙が出る」でも、どちらでもぴったりだ、ということになるで
也可以用“流眼泪”。
しょう。
よく似た言い回し[46] の使い分けは、なかなか難しいことですが、言葉を
这种相似表达的区别虽然很难, 但是要正
正しく、生かして[47] 使うには、こういうことをいい加減[48] に済まさ[49] ないことが
确活用词语, に表示目的 就应该认真加以区别,而不能马马虎虎地混淆它们的
大切です。
区别,这是很重要的。
「喜びをかみしめる」や「涙を飲む」は、「かむ」や「飲む」という言葉
像“咀嚼喜悦”和“饮吞眼泪”是在扩展“咀嚼”和“饮吞”的词义的基础上进
の意味をちょっと広げて[50] 、うまく使った例です。また、「飛び上がるほど嬉し
行的巧妙运用。 “高兴得跳起来”和“高兴得
い」「涙が出るほど嬉しい」は、似たような意味の言葉を気持ちに応じて上手
流泪” 是根据不同的心情,
く使い分けることの例です。言葉は、このように、細か[51] な意味の違いによく
正确区别使用相似表达的一个很好的例子。 这样, 使用词语时要很好地注意词注意して使えば、生きて[52] きます。そして、言葉を使う以上はそれを生か
语意思上的细小差别,只有这样,该词语才能用活。而且,既然要使用词语,那就应
して使うのが本当なのです。
当把它用活。
「小学校新国語 5年」による
摘自《小学校新国语5年级》
[1]噛み締める④◎【他下一】咬住;玩味;仔细欣赏;细嚼
[2]④決まり文句【名】老调;口头禅
[3]アナウンサー③announcer 广播员
[4]あの人のことだから、何が起きても不思議ではない。
住宅の値上げてになっても不思議ではない。
[5]噛む①
【他动?一类】嚼,咀嚼
[6]屁理屈②歪理,诡辩
[7]飲食①◎ 【名·自サ】饮食(物)。吃或喝。
[8]本来①
【名?副】原来,本来
[9]結び付く④【自五】有密切关系
[10]固体◎【名】固体
[11]受け持ち◎【名】主管;担任
[12]サイダー①【名】【英】cider汽水
[13]尤も③①【接】话虽如此;不过
[14]水薬③【名】药水(同すいやく)
[15]日本でも石油が出ることは出るか、量が少ないばかりか、質も悪い。
[16]矢張り②
【副】毕竟还是;归根究底
[17]選り好み③【名】【自サ】挑剔
[18]浸る②
【自动?一类】浸,泡,浸湿
[19]浸かる◎【自五】淹;泡(同ひたる)
[20]同それほど
[22]押す◎
【他動】推;挤
[23]砕く②
【他动?一类】弄碎;粉碎
[24]しまい込む④装填;装满
[25]手がかり②【名】线索,头绪,端绪
[26]決まり◎
【名】规定,决定,道理,规律,规范,规则
[27]归根结底
[28]飛び上がる④【自五】(因吃惊或高兴而)跳起来
[29]形容◎ 【名】【他サ】容貌;面色;形容;描绘
[30]滑稽◎ 【名?形動】滑稽,可笑
[31]聞こえる③【自动?二类】 听起来觉得……,听来似乎是……
[32]結果◎
【名】【自他?三类】
结果,结局
[33]ガム①
【英】 gum 橡皮;口香糖
[34]おまけ◎
【名·他动】(作为赠品)另外奉送,白送给(的东西)
[35]当たる◎【自动·一类】碰上,撞上
[36]分かれる③【自动?二类】区分,划分,分歧,区别
[37]気づく②
【自动·一类】注意到,察觉,意识到
[38]◎未见过的,不认识的
【形】苦,痛苦,艰苦;难过,难受,难堪,吃不消
[40]逃れる③
【自动?二类】避免,摆脱
[41]ぴったり③【副?形动?自动?三类】恰好,正合适。相称
[42]奥① 【名】里头,内部(外に対して);深处
[43]儲かる③
【自动?一类】得便宜,捡便宜。
[45]③
ひょっこり偶然;突然
[46]言い回し◎【名】说法;措词;表达方式
[47]生かす②
【他五】活用
[48]いい加減◎【连语】适当,恰当,适度
【形动】适可而止;不过分
[49]済ます②
【他动·一类·接尾】
弄完,搞完,办完;结束
[50]広げる◎ 【他动·二类】扩大,扩展
[51]細か②③
【形動】细小;详细
[52]生きる②【自上一】有生气;生动;栩栩如生;有效