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北海道の根っこ
三浦绫子
私の父母は、北海道の西海岸苫前[1] 村で生まれた。沖遠く天売[2] ,焼尻[3] の島が並んで見える漁村だった。
明治の末、父母は苫前をあとに旭川[4] に出て来た。2人は、父が19歳、母が17歳の時苫前で結婚した。旭川に出て来た時には、既に子供2人を抱えてい、その後次々と子供をもうけた[5] から、2人にとって生活はさぞかし[6] きびしいものであったろう。
だが、私の小学生、女学生時代を通じて、わが家の食生活[7] はあまり豊かとは言えなかった。数ある魚のうち、度々[8] 口に入るのは鲽[9] やカスベ[10] (エイ)の煮付[11] 、猫またぎ[12] と言われるほどの、塩のきつい[13] 鱒[14] の塩引[15] であった。なぜ漁村[16] 生まれの父母たちが、魚を豊富[17] に食卓にのせなかったのか、それは経済的な理由よりも、父が極めて神経質[18] であったためと思われる。いつも父は言っていた。
「旭川[19] の魚は、どうも臭くて食えん。苫前の魚と比べると、匂いも味もてんでちがう」と。もともと旭川は魚のうまい所と定評[20] がある。だが、冷蔵庫の普及している現代とは自らちがっていた。特に夏季[21] 、大陸性気候の旭川は、連日酷暑がっづく。4時頃市場[22] に行くと、魚はほとんど売り切れていた。どこの家も鮮度[23] の落ちるのを恐れて、早めに買って、早めに料理していたのかも知れない。
こんなわけだから、生鮪[24] なるものを、わが家で食べた記憶がない。37歳で結婚するまで、私は鮪[25] を滅多に口にしたことがない。何しろ、鰊[26] の数の子も、年取り[27] の夜のお膳に、形ばかり1本ずつつけた程度だった。
更に父は、小骨[28] のある魚は、子供たちにほとんど食べさせなかった。子供はなんと10人である。魚の骨が歯ぐき[29] やのどに刺さったら大変だった。危険なものをいっさい遠ざけていたのは親の愛情によるものであったろう。タコ、イカ、カニ、その他貝類も口には入らなかった。鯖[30] もむろんのことである。
ただ不思議なことに、鰊[31] だけは小骨があるのに、春毎に[32] 食べさせてもらつた。今思い出して、魚の中で、一番おいしかったのは、熱く焼き上がった鰊に醤油をかけて食べた味ではなかったろうか。
この鰊については父母からよく聞かされた。生まれ故郷の苫前の海では鰊が群をなして海岸に押し寄せて来る時、沖のほうから海は白っぽく色が変ってくるのだという。そして、子供でも手づかみで鰊を獲ることができたといぅ。
(この鰊の上を歩いて、沖まで行けるのではないか)
と、父は子供心にも思ったとか。そんな話をわくわくして聞いたものだ。
[1]苫前【とままえ】
【日本地名】
[2]天売【てうり】
【日本地名】
[3]焼尻【やぎしり】
【日本地名】
[4]旭川【あさひかわ】
【日本地名】
[5]設ける③【もうける】
【他动·二类】
(1)预备,准备。(前もって準備する。)
△機会を設ける。/准备机会。
△いずれ一席設けます。/早晚要办一桌酒席。
△一席設けて客をもてなす。/准备酒筵招待客人。
(2)设置,设立;制定。(そなえてこしらえる。設置する。)
△新しく支店を設ける。/新设一个分店。
△講座を設ける。/开讲座。
△条件を設ける。/创造条件。
△規則を設ける。/制定规章。
[6]さぞかし①【さぞかし】
【副】
想必,一定是。(さぞを強めた語。さだめし。)
△さぞかしつらかったでしょう。/您一定是很难过〔为难〕的。
△子どもたちはさぞかし飢えているだろう。/孩子们一定觉得饿了。
[7]食生活③【しょくせいかつ】
【名】
(每天的)伙食,饮食生活。(人間の生活のうち、食事に関する分野。)
△食生活を改善する。/改善伙食。
△食生活が人の健康に影響を及ぼす。/饮食生活对人的健康有影响。
[8]度々◎【たびたび】
【副】
屡次,屡屡。再三,反复,多次。(回数を重ねるさま。しばしば。何度も。)
△度度注意される。/屡次受到提醒(警告)。
[9]かれい①【かれい】
【名】
鲽。(カレイ目カレイ科の海魚の総称。全長約15センチメートルの小形種から、オヒョウのように2メートルを超すものまでいる。体は平たくて楕円形。普通は両眼とも体の右側にあるが、ヌマガレイは左側にある。有眼側は暗褐色ないし黄褐色、無眼側は白色ないし淡黄色。食用。また、釣りの対象魚。世界に約100種、日本近海にはマガレイ·ババガレイ·ムシガレイ·メイタガレイ·マコガレイなど約40種がいる。寒帯から温帯の海域に広く分布。)
[10]カスベ【かすべ】
鳐鱼
[11]煮付け [U]
につけ
[0]〔煮付け〕〈名〉
煮つけて作った料理/炖的菜?炖菜?
△馬鈴薯の~/炖土豆?
△さばの~/炖鲐鱼?
[12]ねこまたぎ【猫跨ぎ】【猫跨】[3]
〔魚の好きなネコでさえ跨いで通る意〕俗に?まずい塩魚の称?〔口頭語では?猫また[0][2]?とも言う〕
[13]きつい◎【きつい】
【形】
(1)〔強烈だ。〕强烈,厉害。
△この酒はきつくてわたしには飲めない。/这种酒太厉害〔有劲儿,冲〕,我喝不了。
△このたばこはきつい。/这种烟很凶〔冲〕。
△今年の冬は寒さがきつい。/今年的冬天冷得厉害〔难受〕。
△きつい薬。/很厉害的药。
(2)〔厳しい。〕严厉,苛刻。
△きつく取り締まる。/严加取缔。
△きつく叱る。/严厉申斥。
△きつい条件。/苛刻的条件。
(3)〔疲労する。〕累人,费力。
△ああ,きつい。/哎呀!太累了。
△きつい仕事。/费力的工作;累人的劳动。
△2日ではきつい道のり。/两天走可够累的路程。
△こんどの旅行はきつかった。/这次旅行真够累的了。
(4)〔勝気。〕刚强,要强。
△うちの女房はとてもきつい。/我老婆可要强啦。
△性格がきつい。/性格刚强。
△きつい女。/刚强的女人。
(5)(隙間がなくてきゅうくつである。)紧紧的,没有空隙的,(衣服等)紧,瘦小强烈,厉害,严厉,苛刻。
△この靴はすこしきつい。
[14]鱒②【ます】
【名】
鳟鱼
[15]塩引き④【しおびき】
【名】
腌鱼;咸鲑鱼
[16]漁村【ぎょそん】
【名】
渔村
[17]豊富◎①【ほうふ】
【名·形动】
丰富。丰足,富有。(豊かであること。富んでいること。)
△豊富にある。/富有。
△内容がきわめて豊富だ。/内容极其丰富。
△知識や経験の豊富な人。/知识和经验都丰富的人。
△この国は天然資源が豊富である。/这个国家天然资源丰富。
[18]神経質③【しんけいしつ】
【名·形动】
(1)神经质。对刺激或变化神经过敏。(刺激や変化に対し神経が過敏である性質。)
△彼女はとても神経質だ。/她太神经质了。
(2)神经质。形容鸡毛蒜皮的小事也放在心上。(些細なことまで気にかけるさま。)
[19]旭川【あさひかわ】
【日本地名】
[20]定評◎【ていひょう】
【名】
定评;公论。(広く世間に認められて動かない評判·評価。)
△定評のある本。/有定评的书。
[21]夏季①【かき】
【名】
夏季。夏。夏天的季节。(夏の季節。夏。)
△夏季旅行。/夏季旅行。
[22]市場①【いちば】
【名】
(1)集市,市场。(毎日または一定の日に商人が集まって商品を売買する所。生産物を持ち寄って交換、売買する所。いち。)
△青物市場/菜市。
△魚市場/鱼市。
(2)(副食杂货)商场。(小さな店が集まって食料品、日用品などを常設的にうる場所。マーケット。)
[23]鮮度◎①【せんど】
【名】
(蔬菜鱼肉的)新鲜程度。(魚·肉·野菜などの新鮮さの度合い。)
△鮮度が落ちる。/失去新鲜度,不新鲜了。
[24]鮪◎①【しび】
【名】
金枪鱼,黄肌金枪鱼。(クロマグロ·キハダ·ビンナガの別名。サバ科の海水魚。全長約3メートル、体重300キロに達する。背面は青黒色、腹面は銀白色。世界の温·熱帯海域に広く分布し、日本近海のマグロ類では最も多い。刺身やすし種として好まれる。幼魚を[めじ][よこわ]、成魚を[しび]ともいう。まぐろ。ほんまぐろ。サバ科の海水魚。熱帯海域の代表的なマグロで、全長約2メートル、体重300キロに達する。第2背びれとしりびれは濃黄色。刺し身などにする。きはだまぐろ。きわだ。サバ科の海水魚。マグロの一種で、全長約1メートルと小形。胸びれが著しく長い。世界の温帯海に分布。主に缶詰の材料とされる。とんぼしび。びんながまぐろ。びんちょう。)
[25]鮪◎①【しび】
【名】
金枪鱼,黄肌金枪鱼。(クロマグロ·キハダ·ビンナガの別名。サバ科の海水魚。全長約3メートル、体重300キロに達する。背面は青黒色、腹面は銀白色。世界の温·熱帯海域に広く分布し、日本近海のマグロ類では最も多い。刺身やすし種として好まれる。幼魚を[めじ][よこわ]、成魚を[しび]ともいう。まぐろ。ほんまぐろ。サバ科の海水魚。熱帯海域の代表的なマグロで、全長約2メートル、体重300キロに達する。第2背びれとしりびれは濃黄色。刺し身などにする。きはだまぐろ。きわだ。サバ科の海水魚。マグロの一種で、全長約1メートルと小形。胸びれが著しく長い。世界の温帯海に分布。主に缶詰の材料とされる。とんぼしび。びんながまぐろ。びんちょう。)
[26]鰊【にしん】
鲱鱼,青鱼
[27]年取り【としとり】
除夕辞岁;立春前夕举行的仪式.【名】
上岁数;上年纪;除夕辞岁;立春前夕举行的仪式
[28]小骨◎【こぼね】
【名】
小骨,鱼刺。(魚の小さい骨。)
△小骨が折れる。/费周折。不容易。
[29]歯茎①【はぐき】
【名】
牙龈,牙床。(歯の根をおおっている歯肉や上皮。歯齦。しけい。)
△四十の歯茎は冬の雪。/四十的牙如冬天的雪。
[30]鯖◎【さば】
【名】
鲭科鲭属的硬骨鱼的总称。如青花鱼、鲐鱼。(サバ科サバ属の硬骨魚の総称。)
△鯖を読む。/打马虎眼。(意思源于鱼市上清点青花鱼数目时,无法追究细微数字。)
[31]鰊【にしん】
鲱鱼,青鱼
[32]毎に①【ごとに】
【接尾】
△一週間毎に/每周。
△一ヶ月毎に/每月。
群を成す 群むれ