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《日语综合教程》第七册 第二課 辛夷の花

 「だって、わたしなぞは、旅先(たびさき)ででもなければ本(ほん)もゆっくり読(よ)めないんです者(もの)。」妻(つま)はいかにも不満(ふまん)そうな顔(かお)をして僕(ぼく)のほうを見(み)た。

 「ふん、そうかな。」本当(ほんとう)を言(い)うと、僕(ぼく)はそんなことには何(なに)も苦情(くじょう)を言(い)うつもりはなかった。ただほんのちょっとだけでもいい、そういう妻(つま)の注意(ちゅうい)を窓(まど)の外(そと)に向(む)けさせて、自分(じぶん)と一緒(いっしょ)になって、そこいらの山(やま)の端(は)に真(ま)っ白(しろ)な花(はな)を群(むら)がらせて[1] いる辛夷(こぶし)の木(き)を一(いち)、二(に)本(ほん)見(み)つけて、旅(たび)のあわれ[2] を味(あじ)わってみたかったのである。

 そこで、僕(ぼく)はそういう妻(つま)の返事(へんじ)には一向(いっこう)[3] 取(と)り合(あ)わず[4] に、だが、少(すこ)し声(こえ)を低(ひく)くして言(い)った。

 「向(む)こうの山(やま)に辛夷(こぶし)の花(はな)が咲(さ)いているとさ。ちょっと見(み)たいものだね。」

 「あら、あれをご覧(らん)にならなかったの。」妻(つま)はいかにもうれしくってしようがないように僕(ぼく)の顔(かお)を見(み)つめた。

 「あんなにいくつも咲(さ)いていたのに。」

 「うそを言(い)え。」今度(こんど)は僕(ぼく)がいかにも不平(ふへい)そうな顔(かお)をした。

 「私(わたし)なんぞは、いくら本(ほん)を読(よ)んでいたって、今(いま)、どんな景色(けしき)で、どんな花(はな)が咲(さ)いているかぐらいはちゃんと知(し)っていてよ。」

 「何(なに)、まぐれ[5] 当(あ)たりに見(み)えたのさ。僕(ぼく)はずっと木曽川(きそがわ)のほうばかり見(み)ていたんだもの。川(かわ)のほうには」


 [1]群がる③【むらがる】

【自动·一类】

聚,聚集。(多くのものが一つ所に集まる。むれをなす。)

△群がって襲いかかる。/合伙袭击。

△人々は出口にいっせいに群がった。/人们一下子都聚到出口。

△砂糖にありが群がる。/蚂蚁聚集在糖上。

△広場には人が群がっていた。/广场上聚集了许多人。

 [2]哀れ◎【あわれ】

【名·形动】

(1)悲哀',悲伤。(悲しみ。)

△哀れな物語。/悲哀的故事。

△そぞろに哀れをもよおす。/不由得悲伤从中来。

(2)可怜。(かわいそうな状態。無惨な姿。)

△哀れな姿。/一副可怜相。

△哀れをそそる。/引起人怜悯。

△世の中に哀れな人びとは多い。/世上有很多可怜的人。

(3)寒碜,凄惨。(みじめ。)

△哀れな身なり。/褴褛的打扮。

△哀れな生活。/凄惨的生活。

(4)情感,情趣,悲切,哀伤。(しみじみとした趣き。)

△旅の哀れ。/旅愁。

△ものの哀れを解する人。/善于理解情感(富有情趣)的人。

 [3]一向◎【いっこう】

【副】

完全,全然,一向,总,一点儿也……。(ひたすらなこと。純粋なこと。いちず。)

△一向(に)に平気だ。/完全不在乎。

△一向(に)に驚かない。/毫不惊慌(在乎)。

△一向(に)に便りがない。/一点儿消息也没有;总不来信。

△一向(に)に勉強する気配もみえない。/一点也看不出用功的样子。

 [4]取り合う③◎【とりあう】

【自他动·一类】

(1)互相拉着手,手牵手。(互いに手と手を握る。)

△手を取り合って喜ぶ。/互相拉着手乐。

(2)争夺,夺取,互争。(互いに争って取る。)

△特売品を取り合う。/抢购廉价货。

△席を取り合う。/争夺坐位。

(3)理,理睬,答理,理会。成为对手,当做一回事。(相手になる。問題として取り上げる。)

△彼が何と言っても取り合わないがいい。/他说什么也不要理睬他。

 [5]紛れ①【まぐれ】

【名】

偶然;侥幸。(思いがけず、ある結果になること。多く良い結果になることについていう。)

△彼が成功したのは紛れだ。/他的成功只是侥幸。

△球が紛れで当たる。/球偶然打中。

△紛れで答えが合っていた。/蒙对了。

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