第五課 茶碗の湯

会話文

学生(がくせい)A： 理系(りけい)[hankcs1] 人間(にんげん)、文系(ぶんけい)[hankcs2] 人間(にんげん)って言葉(ことば)きいたことある？

学生(がくせい)B: あるよ。なんで？

学生(がくせい)A： 最近(さいきん)、中国(ちゅうごく)では、大学(だいがく)入試(にゅうし)に理科(りか)[hankcs3] と文科(ぶんか)[hankcs4] の枠(わく)別(べつ)を設(もう)けるべきかどうかの論争(ろんそう)[hankcs5] があるんだってさ。

学生(がくせい)B: 最初(さいしょ)から無理(むり)やりに分(わ)けている感(かん)じがあったよね。

学生(がくせい)A： 中国人(ちゅうごくじん)としては、まず中国(ちゅうごく)の歴史(れきし)を知(し)っていないといけないし、…

学生(がくせい)B: でも、自然(しぜん)科学(かがく)に対(たい)する基本(きほん)知識(ちしき)も、一応(いちおう)[hankcs6] 身(み)につけないといけないし…。

学生(がくせい)A： しかし、中国(ちゅうごく)五千(ごせん)年(ねん)の歴史(れきし)って、全(すべ)て分(わ)かるまで大変(たいへん)だよね。

学生(がくせい)B: まして[hankcs7] や世界(せかい)史(し)もあるんだから。

学生(がくせい)A： そうそう。どこまでやればいいか、とまどう[hankcs8] んじゃない？

学生(がくせい)B: ぼくは基本(きほん)的(てき)なところだけ、押(おさ)えればいいと思(おも)うんだけど…。

学生(がくせい)A: 一(いち)人(にん)前(まえ)の社会(しゃかい)人(じん)[hankcs9] に差(さ)し支(つか)え[hankcs10] ない程度(ていど)まででいいと思(おも)う。

学生(がくせい)B: それはそうだけど、大学(だいがく)に入(はい)ってればそんなもの、通(とお)り越(こ)して[hankcs11] 、専門(せんもん)の世界(せかい)に入(はい)る。

学生(がくせい)A： 問題(もんだい)はここだ。茶碗(ちゃわん)の湯気(ゆげ)と線香(せんこう)の煙(けむり)の違(ちが)いぐらい、識別(しきべつ)[hankcs12] する力(ちから)を持(も)たない人(ひと)は一(いち)人前(にんまえ)[hankcs13] といえるか？

学生(がくせい)B: その能力(のうりょく)はみんなあると思(おも)うけど、ただ、そこまで細(こま)かく観察(かんさつ)する気(き)が起(お)こるかどうかの問題(もんだい)なんだ。

学生(がくせい)A： そうかなあ。ぼくはそう思(おも)わないなあ。それより、そこまで観察(かんさつ)する方法(ほうほう)がわかるかどうかの問題(もんだい)だと思(おも)うなあ。

学生(がくせい)B： そう言(い)われるとそうかもしれない…

学生(がくせい)A： だから、茶碗(ちゃわん)の湯気(ゆげ)と線香(せんこう)の煙(けむり)のちがいのわかる人(ひと)は理系(りけい)人間(にんげん)だといえるんじゃないかな。

学生(がくせい)B: 文系(ぶんけい)人間(にんげん)のなかの優等生(ゆうとうせい)[hankcs14] も何人(なんにん)かいるかもしれない。

学生(がくせい)A: 大学(だいがく)入試(にゅうし)に理系(りけい)と文系(ぶんけい)の枠(わく)別(べつ)を設(もう)けるべきかどうか、ほんとに難(むずか)しい議論(ぎろん)だよね。

学生(がくせい)B: 日本(にっぽん)では人文(じんぶん)科学(かがく)っていう名前(なまえ)のついてる学科(がっか)や学部(がくぶ)も多(おお)いようだ。

学生(がくせい)A： そりや、いいアイディアかもね。

新出語句

理系

文系

入試

入試◎【にゅうし】【名】

入学考试。（入学試験。）

論争

論争◎【ろんそう】【名·自动·三类】

争论，辩论，论···，论争。（違った意見を持つ人たちが、それぞれ自分の説の正しさを主張して論じ合うこと。）

ましてや

とまどう

戸惑う②【とまどう】【自动·一类】

不知如何是好。（手···や方法を思いつかないでまごつく。）

参し支える

通り越す

通り越す④【とおりこす】【自五】

走过;通过;渡过;闯过(危机);超过;越过

優等生

アイディア

アイディア①【あいでぃあ】【英】  idea

（1）主意，想法，念头；构思。（思いつき。着想。考案。）

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