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上外《日语综合教程》第5册,最后一页有译文。
蜜柑
芥川龍之介
或曇った冬の日暮である。私は横須賀発上り二等客車の隅に腰を下して、ぼんやり発車の笛[1] を待っていた。とうに電燈のついた客車の中には、珍らしく私の外に一人も乗客はいなかった。外を覗くと、うす暗いプラットフォオムにも、今日は珍しく見送り[2] の人影[3] さえ跡を絶って、唯、檻に入れられた小犬が一匹、時々悲しそうに、吠え立てていた。これらはその時の私の心もちと、不思議な位似つかわしい景色だった。私の頭の中には云いようのない疲労と倦怠[4] とが、まるで雪曇り[5] の空のようなどんよりした[6] 影を落していた。私は外套[7] のポッケットへじっと両手をつっこんだ[8] まま、そこにはいっている夕刊を出して見ようと云う[9] 元気さえ起らなかった。
が、やがて発車の笛が鳴った。私はかすかな心の寛ぎ[10] を感じながら、後の窓枠[11] へ頭をもたせて[12] 、眼の前の停車場がずるずると後ずさり[13] を始めるのを待つともなく待ちかまえていた。ところがそれよりも先にけたたましい[14] 日和下駄の音が、改札口[15] の方から聞え出したと思うと、間もなく車掌[16] の何か云い罵る[17] 声と共に、私の乗っている二等室の戸ががらりと[18] 開いて、十三四の小娘が一人、慌しく中へはいって来た、と同時に一つずしりと[19] 揺れて、徐に[20] 汽車[21] は動き出した。一本ずつ眼をくぎって[22] 行くプラットフォオムの柱、置き忘れたような運水車、それから車内の誰かに祝儀[23] の礼を云っている赤帽[24] ――そう云うすべては、窓へ吹きつける煤煙[25] の中に、未練[26] がましく後へ倒れて行った。私は漸くほっとした心もちになって、巻煙草に火をつけながら、始めて懶い[27] 目をあげて、前の席に腰を下していた小娘の顔を一瞥[28] した。
[1]笛①【ふえ】
【名】
(1)笛子;横笛; 哨子。···管楽器の一般的呼称·)
△笛···吹く。/吹笛。
(2)暗号道具。(合図のために息を吹き込んで音を···す道具·)
△笛吹けど踊らず···/百呼不应;怎么诱导也无人响应。
[2]見送り◎【みおくり】
【名】
(1)送行。(人を···送ること。)
(2)旁观。(見ているだけで手を出さないこと。)
[3]人影◎【ひとかげ】
【名】
(1)人影。〔人の···。〕
(2)人。〔人の姿。〕
△人影もまばらだ。/看不到几个人影。
△夜ふけの町はすっかり人影が絶えた。/深夜的街道上断了行人。
[4]倦怠◎【けんたい】
【名·自动·三类】
(1)厌腻,厌倦。(いやになってなまけること。あきあきすること。)
△倦怠を感ずる。/觉得厌倦。
(2)疲倦,倦怠。(疲れてだるいこと。)
△倦怠感。/疲劳感。
[5]雪曇り【ゆきぐもり】
将要下雪的阴天.
[6]どんよりした【どんよりした】
钝的;无趣的;灰色的;灰色;坯布;变灰;花白;使成灰色;阴沉的;苍苍;莲灰;灰不喇唧;蟹青;灰;草灰;少白头;坯料;兔灰;瓦灰;变灰色;寡味;憨;寡趣;呆涩;乏味;木讷;笨;枯涩;滞呆;呐;呆滞;呆头呆脑
[7]外套◎【がいとう】
【名】
大衣,外套;风衣··雨衣。(オーバーコート。)
△外套を着る。/穿大衣。
△外··をはおる。/披大衣。
△外套··ぬぐ。/脱大衣。
[8]突っ込む③【つっこむ】
【自动·一类】
(1)闯进··冲进。(突進する。)
△敵陣··突っ込む。/冲进敌阵。
△ト··ックが家に突っ込んだ。/卡车撞进房子里。
(2)深入。(深くたち入る。)
△突っ込んだ話をする。/深入地谈。
△突っ込んで研究する。/深入研究。
(3)插入(むぞうさに入れる,さしこむ);塞进。··つめこむ。)
△手をポケット··突っ込む。/把手插入衣袋里。
(4)··进,扎进。(すっぽり入れる。)
(5)深入追求,尖锐指摘。(追··する。)
(6)戳穿,扎透。(つきさす。)
(7)投身···埋头(没頭する);干预,干与。(口出しする。)
(8)吐槽。" id="amw_comment_0"/>
[9]云う◎【いう】
【自他动·一类】
(1)响,做··,吱声。发出声音或响动。(声や音を発する。)
(2)言,云,说,···,道。用语言将事实,想法表达出来。(言葉で事実や考えを表出する。)
△名前を言う。/道出姓名。
(3)说,命令,···示。(命令する。指示する。)
(4)称为,叫做。(…と呼ぶ。)
△日本という国だ。/叫做日本的国家。
[10]寛ぎ◎【くつろぎ】
【名】
舒畅,舒适,轻松··在;余裕。
△寛ぎの場。/散··的地方。
△寛ぎ着。/便服。
△心に寛ぎがある。/心情舒畅。
[11]窓枠【まどわく】
窗框.窗框
[12]凭せる【もたせる】
もたせかける
[13]後ずさり③【あとずさり】
【名·自动·三类】
后退···退缩。(前を向いたまま後方へさがること。)
△犬に出くわして、思わず後ずさりした。/碰到狗,不由得后退几步。
[14]けたたましい⑤【けたたましい】
【形】
喧嚣,嘈杂;··锐;大声。(突然高く大きな音や声の起きるさま。)
△けたたましい声を上げる。/喊出尖锐的叫声。
△警戒のベルがけたたましく鳴り出した。/警戒的铃声急切地响起来了。
[15]改札口④【かいさつぐち】
【名】
检票口。(プ··ットホームの入口の、改札をするところ。)
△改札口で会いましょう!/在检票口见面吧!
[16]車掌◎【しゃしょう】
【名】
乘务员,列车员··车上售票员。(列車·電車·バスなどの車中で、車内の種々の事務を扱う者。)
△電車の車掌。/电车的车上售票员。
△車掌が検札にきた。/乘务员来查票。
△車掌室。/乘务员室。
[17]罵る③【ののしる】
【自动·一类】
骂,丑诋··(大声で非難する。どなってしかる。口汚く悪口を言う。 )
△人を口ぎたなく罵る。/臭骂人。
△彼はわたしをくそみそにののしった。/他把我骂个不亦乐乎。
△彼女は彼らをうそつき··とののしった。/她骂他们是骗子。
[18]がらりと②【がらりと】
【副】
(1)哗啦。(音を···す。)
(2)突然改变,豹变。(急に変わる様子。)
△がらりと態度が変わる。/态度突然改变。
[19]ずしりと【ずしりと】
沉甸甸
[20]徐に【おもむろに】
慢慢地,静静地,徐徐地『書面語』
[21]汽車②【きしゃ】
【名】
火车,列车(蒸気機··車によって客車·貨車を引き,レールの上を走る列車)。
△6時の汽車/六点钟开的火车。
△汽車に乗る/坐火车;乘火车。
△汽車を降りる/下火车。
△汽車に乗りおくれる/没赶上火车;误了火车。
△汽車で広州へ行く/坐火车到广州去。
△汽車の時間表/列车时刻表。
△汽車賃/火车费;火车票钱。
[22]区切る②【くぎる】
【他动·一类】
(1)加句读···分成段落。(句読点や段落を施す。)
△文節ごとに区切る。/分成每个短语。
(2)隔开,划分。(境界を···ける。)
△線で区切られたふ···つの部分。/用线分开的两个部分。
△広い土地を小さく区切る。/把大块地划成小块。
[23]祝儀①【しゅうぎ】
【名】
(1)庆祝仪式,典···,喜事;婚礼。(儀式。)
(2)祝辞。贺礼。(祝いのことば。)
△祝儀を述べる。/致贺辞。
△祝儀唄。/祝贺歌。
(3)小费,酒钱。(心づけ。)
△祝儀をはずむ。/多给小费(酒钱)。
[24]赤帽【あかぼう】
(1)〔ぼうし〕红帽子.
(2)〔駅の〕[旧社会で]脚行;车站搬旅客行李的工作人员(的俗称). 『参考』現在中国では日本の「赤帽」にあたる職に,空港で働く“行李服务员”がある.【名】
[25]煤煙◎【ばいえん】
【名】
煤烟。(石油·石··などの不完全燃焼で生じるすすや煙。大気汚染防止法では、硫黄酸化物·窒素酸化物·一酸化炭素や自動車の排気中の鉛化合物なども含める。)
[26]未練①【みれん】
【名·形动】
(1)依恋,恋··不舍『成』。(あきらめきれない。)
△未練を残す。/留恋。
△彼はまだその地位に未練がある。/他对那个职位还恋恋不舍。
(2)不··脆,怯懦。(めめしい。)
△··練なふるまいをする。/行为怯懦。
△未練未酌がない。/毫不体谅同情。
[27]物憂い③【ものうい】
【形】
无精打采,懒洋洋··(心がはれやかでない。何となく気がすすまない。)
△物憂い雨の日曜。/下着慵懒小雨的星期日。
[28]一瞥◎【いちべつ】
【名】【他动·三类】
一瞥,看一眼。(ちらっと見ること。ちょっとだけ見やること。)
△一瞥してにせものであることが分かった。/一眼就看出是假的。
△わあたしにいちべつもく···ずに通り過ぎた。/没有看我一眼就走了过去。