この自然を失うまいとする心は、どこまでも日本の文化について回っている一つ
这种不想失去自然的心情, 在任何场合都是伴随着日本文化的ー个原则。
原則[1] なのであります。建築でも、絵画でも、また料理などにいたりましても、みな等し
无论是建筑、绘画、 甚至烹调, 都无一不
[2] く出来得る限り自然の色や味を生かして、使おうとし、もし人工とか技術とかを用い
尽可能地利用自然的色彩和味道, 即使要用人工或技术,
るとしても、それはいかに自然を生かすかという事のための人工であり、技術でありの
那也是一种一如何利用自然为目的的人工和技术。
であります。例えば柱なら木自身の持っている元のままの色や木目[3] を出して行く。食べ
例如,柱子就利用木头本身所具有的本色和木纹。 又如
物なら野菜そのものの生の味や形をなるべく損なわない[4] ように生かしていこうとする
食物,就尽可能地利用并且不破坏蔬菜原有的生的味道和形状。
のであります。きゅうり[5] もみ[6] とか大根[7] の浅漬け[8] とか、魚ならさしみとか塩焼き[9] とかい
例如揉黄瓜呀腌萝卜, 说到鱼,就有生鱼片啦盐烤鱼等等,
う風[10] に、自然を出来るだけ保存[11] して行こうとします。これを中華料理があくまで[12] で物の
这些都是尽可能地保持原有的自然禀赋。 而中国菜大都是毁坏掉原料本来的
原形[13] を殺し、明らかにその特質[14] が分かるのであります。
面貌, 用人工做成完全不同于原材料的菜肴。
日本料理では刺身のつま[15] に菊の花をそえたり、大根や人参[16] を細く糸に切った物を
如果将两者加以比较,日本文化的特点就显而易见了。日本菜往往在生鱼片的旁边添上
そえたりして、いつも自然から離れないように心がけ[17] ます。そしてこれはひとつの料理
菊花,或者添上用萝卜、胡萝卜切成的细丝,始终留意不让它脱离自然。而且这种做法不只
のみには限りません。建築にも家具にも衣服にも常に尽きまとっている[18] 原則であります。
限于烹调, 建筑、家具、服装也都贯穿着这一原则。
普通の目では自然というものは単調[19] な至って[20] つまらないものであります。なんでも
在一般人的眼里,自然这东西极其单调乏味。 要从普普
ないこの自然の中に美しさを見出す[21] ことは余程[22] 目が高く[23] ないと出来ないのでありまし
通通的自然中发现它的美,没有高度的欣赏力是做不到的。
て、美術の発達史を見ましても、余程美の意識が発達してから後[24] に生まれたことであり
美术发达史也是在美的意识相当发达之后才形成的。
ます。
ある考え方からすれば、文化とはいかに人間が自然を征服し、自然を素材[25] としな
有种观点认为, 所谓文化就是人类如何征服自然, 即以自然为素材,
がらも自然と別のものを作ったかということであって、自然を離れれば離れるほど、文化
并把这些素材做成不同于自然的东西。 离开自然越远, 文化
の高さを表すものであります
的程度就越高。
日本人だって人間である以上、人情[26] にそんなに違いのあるはずはありません。便利
既然日本人也是人类, 在人情上就不可能有大大的差异。 方便
なものは便利だし、おいしいものはおいしいに決まっています。従って、日本人が文化
的东西就是方便, 美味的东西就是好吃。 因此, 如果说日本
[1]原則◎【げんそく】【名】
原则。(多くの場合にあてはる基本的な法則。)
△原則をてる。/确立原则。
△原則にとづいて行動する。/根据原则行动。
△学生は原則として制服で登校せよ。/学生原则上要穿制服到校。
△平等互恵の原則にのっとる。/遵照平等互利的原则。
[2]等しい③【ひとしい】【形】
相等,相同,一样,等于。(違がない。)
△どろぼうに等い行い。/等于偷窃的行为。
△鬼にも等しい心。/鬼一般的心肠。
△ほとんどないに等しい。/几乎等于没有。
△長さを等しくする。/使长度相等。
△2辺の等しい三角形。/两边相等的三角形。
[3]木目 [U]
きめ
[2]〔木目〕〈名〉
(1)もくめ/木纹?纹理?
(2)人のはだやものの表面に?手でふれたときの感じ/用手触摸人的皮肤或物体表面时的感觉?肌理?手感?
△~のこまかい肌/肌理细腻的皮肤?
(3)仕事をするときや?人とつきあうときなどの心くばり/做事或待人时的用心?心思?
【類】配慮?
[4]損なう③【そこなう】【他动·一类】【接尾】
(1)损坏,损。(物をこわす。傷つける)
(2)伤害,损害。(悪い状態にする。害する)
△積極性を損なう/挫伤积极性。
△感情を損なう/伤害感情。
(3)(接尾)没成功,失败,错误,……坏;……错。失掉时机,耽误。差一点,险些。(…するのに失敗する。…する機会をうしなう)
△書きそこなわないように気をつけてください/请注意不要写错〔写坏〕。
△1度や2度やりそこなっても、あきらめてはいけない/一两次没搞成也别灰心。
△火が弱くて、ご飯ができそこなった/火不旺,饭没煮熟。
△朝ねぼうをして、汽車に乗りそこなってしまった/由于睡过头,误了火车。
(4)损伤,死伤。(人を殺傷する)
△一兵も損なうことなく勝つ/未损一兵而胜。
[5]胡瓜①【きゅうり】【名】
黄瓜。葫芦科一年生草本植物(ウリ科の一年生果菜。)
△瓜もみ。/卤拌黄瓜。
[6]籾①◎【もみ】【名】
稻谷;稻壳
[7]大根◎【だいこん】【名】
(1)萝卜。(アブラナ科の野菜。太い根を食用とする)
[8]浅漬け◎【あさづけ】【名】
腌半干的萝卜
[9]塩焼き④【しおやき】【名】【他サ】
熬盐;加盐烤
[10]ふう [U]
[1]〔風〕〈名〉
(1)ある特色をもった様式や?ずっと続いているならわし/具有某种特色的样式或一直沿续着的习俗?样子?习惯?风俗?习俗?
[11]保存◎【ほぞん】【名·他サ】
保存(そのままの状態をつようにして取っておくこと)
△冷蔵庫で食物を保存する/用电冰箱保存食物。
△この食品は保存がきく/这种食品可以存放。
△写真を保存する/保存照片。
△領収書を保存する/保存发票。
△この文化財はよく保存されている/这件文物保存得很好。
△保存食/可以存放的[保鲜]品。
[12]あくまで①②【あくまで】【副】
(1)彻底,到底。(どこまでも、徹底的に。)
△あくまで反対する/彻底反对。
△あくまで闘う/斗争到底。
△あくまで社会主義の道を突き進む/坚持走社会主义道路。
△あくまで正直な人/极端正直的人。
(2)〔一貫して〕彻底,始终.
△あくまで正直な人/极端正直的人.
[13]原形◎【げんけい】【名】
原形;旧观
[14]特質◎【とくしつ】【名】
特质;特征
[15]つま [U]
* [1]〔妻〕〈名〉
(1)結婚している男女のうちの女性/已婚男女当中的女性?妻?妻子?
△口~をめとる/娶妻?
△口~の座を守る/安守妻子的地位?
【反】夫?
(2)さし身などにそえて?それをひきたたせるための野菜や海藻/配在生鱼片上,起陪衬作用的蔬菜和海藻?配菜?
(3)入り母屋(もや)造りのやねの両がわにある?三角形の壁/歇山式屋顶两侧的三角形墙壁?房山?山墙?
【類】切り妻?【参】义项的音调为[1],(2)(3)的音调是[2]?(2)一般用假名书写?
[16]人参◎【にんじん】【名】
(1)胡萝卜,红萝卜。(セリ科の一年生または二年生根菜。)
(2)人参。(ちょうせんにんじん。)
△人参エキス。/人参精。
[17]心がけ◎【こころがけ】【名】
留心;注意;品行;品德;风;努力。(平素からの心の持ち方。)
△心がけがよい/心地善良的。
△心がけの悪い/居心不良的;心术不正的;平素不肯用心的;粗枝大叶;漫不经心的;无长远打算的;不注意节约的。
△ふだんの心がけがいい/平素肯用心
△心がけはよいが、実行しなければ何にもならない/你的用心很好,但是去不实行也无济于事。
△平素の心がけが悪けれ成功はおぼつかない/平时不知努力就难以成功
[18]付き纏う④◎【つきまとう】【自五】
纠缠;缠住
[19]単調◎【たんちょう】【名】【形動】
单调,平庸,无变;无抑扬顿挫。(起伏·変化に乏しくて、がまんがならない様子。)
△単調な色。/单调的色彩。
△ここの景色は単調だ。/这里景色单调。
△単調な演説。/枯燥乏味的演讲。
△単調な仕事。/单调的工作。
[20]至って②【いたって】【副】
很;甚;最
[21]見出す③◎【みいだす】【他动·三类】
找到,找出来,看出,发现(見つけ出す。発見する)。
△人材を見出す/发现人材。
△逃げ道を見出す/找到逃脱的道路。
△暗闇の中にひとすじの光明を見出す/在黑暗中看到一线光明。
[22]余程◎【よほど】【副】
(1)很,颇,相当,大量,在很大程度上。(かなり。)
△余程の量。/相当(多的)量。
△きょうはきのうより余程寒い。/今天比昨天冷得多。
△余程の物知りに違いない。/一定是知识相当渊博的人。
△余程でなければ凍らない。/不是很冷的话不会上冻。
△余程疲れたのだろう/相当疲劳了吧。
(2)很想……,差一点就……。(すんでのところでそうなってしまいそうなさま。)
△余程やってみようと思った。/我很想试一下,我差一点就要试一下。
△余程言ってやろうと思ったが(やめた)。/我真想说上几句,可是(没说)。
△余程打ちあけようと思ったが思いとどまった。/差一点就要全说出去了,但又把话咽下去了。
[23]目が高い [U]
〈句〉
人や物の本質を見ぬく能力がある/有看清人或物本质的能力?有眼力?
【類】目が利く?
[24]後②◎【のち】【名】
(1)后,之后,以后。(あと。)
△5日後。/五天后。
△曇り後晴。/阴转晴。
△10年の後。/十年以后。
△洋服は注文の日より1週間後にできあがります。/西服订做后一个星期做好。
△食事の後散歩する。/饭后散步。
△式が終わって後に余興がある。/仪式之后有余兴。
△そのことは後に述べる。/那一点以后再讲。
△後になって苦情を言う。/事后抱怨。
(2)今后,将来,未来。(将来。)
△後のために貯える。/为将来储存起来。
△千年の後世界はどうなるだろう。/一千年以后世界会是什么样呢。
(3)死后,身后,后世。(死んだあと。)
△後の世のために名作を残す。/为后世留下名著。
△後の事を心配する。/为后事担忧。
[25]素材◎【そざい】【名】
(1)素材,原材料。(ものになる材料。原料。)
△素材を吟味する/斟酌素材。
(2)题材。(芸術作品の題材となる自然や人事。)
△その劇は民話を素材にしたものです/那个剧本是以民间故事为题材的。
[26]人情①【にんじょう】【名】
(1)人情。(なさけ,うまれつきそなえている心の働き。)
△義理人情。/人情;情面。
△人情風俗。/风俗人情。
△人情が薄い。/人情淡薄。
△人情が厚い。/人情敦厚;仁厚;宽厚;为人厚道。
△人情に通じている。/懂得世路人情。
△人情としてそんなことはできない。/从义理人情上是做不了那种事的。
△これは人情の機微にふれいい小説だ。/这是一部刻画了人情微妙之处的好小说。
(2)爱。(男女間の愛情。)
△まだ情を解しない。/还未解风情。