五 ないでは(も)ない也不是不…,并非不…
動詞の否定形や形容詞「ない』を受けて、そのようなことがまったくないわけではないという意味を表す。肯定と同じ意味ではないが、肯定に近い状態にあるという気持ちである。なお、「ないでもない』は「ないこともない」「なくもない」ともいう。
わたしたちは海洋民族にはならなかった。なぜなら、日本人は恐ろしい海へ乗り出そうとはしなかったからである。むろん、海洋への冒険を試みた日本人がないではなかった。(我们没有成为海洋民族。因为日本人不想再回到可怕的大海中去。当然,并不是没有日本人试着去大海冒过险。)
この花は野生のためか、都会地の温室咲きの同種の花より強く見える。強く見えても野生であるだけにいっそう可愛くみえないでもない。(这种花大概是野生的缘故吧,比都市温室栽培的同种花看来显得坚柄。但是即便看上去坚韧,正因为是野生的使它显得更为秀丽楚楚动人。)
あまり気乗りしないんだけど、条件次第では考えないこともないよ,(我不太感兴趣,不过,条件优越的话也不是不能考虑。)
建前と本音があるから、社会の秩序[1] が保たれていると言えなくもない。人々が本音だけ言っていたら、喧嘩ばかりしている社会になってしまうのではあるまいか。これは疲れる社会だ。(也可以这么说,场面话和真心话的同时存在,社会秩序才得以维持。如果人人都只说实话,那不就成了老吵架的社会了吗?吵架的社会是个累人的社会。】
彼の気持ちはわからなくはないけれども、ことここに至っては彼ひとりの力だけではどうにもならないと思う。(他的心情我并非不理解。但是事情发展到了这种地歩我想光凭他ー个人的力量是不行的了。)
ほかに「ないものではない」「ないわけではない』「ないわけにはいかない」「ないとも限らない」「ないではすまない」などもよく使われる二重否定の表現である。二重否定は、文法上では断定を避けるための婉曲表現と理解されているが、意味上では肯定とほぼ同様だが、やや消極的な感じがする。
どうしてもということでしたら、お引き受けしないものでもありません。(如果一定要我接受的话,那也不是不能考虑。)
今日は暑くないわけではないけれど、昨日よりはずっと涼しい。(今天不是不热,不过比昨天要凉快多了。)
あまりやりたくないけど、君に頼まれた以上、やらない訳にはいかないね。(我不太想做。不过,既然是你托办的事,就不能不做了呀。)
雨が降らないとも限らないから、傘を持っていこう。(不一定不下雨,还是带把伞去吧。)
中国は人口規模、国土面積からみて紛れもなく大国である。巨大な人口と国土はそれ自体が国際社会に影響を与えずにはおかない。(中国无论从人口规模、还是国土面积来看无疑是ー个大国。众多的人口和广阔的国土本身就会对国际社会带来影响。)
今までつらい目に会わされた分、仕返ししないではすまないでも、何もいますぐ彼らと争うには及ばない。君子が仇を討とうとすれば、十年苦労してもその目的を果たすというではないか。(迄今我们所受到的屈辱一定要让他们偿还。不过,何必现在就和他们拼命?君子报仇十年不晚呢。)
たくさんの子供たちの世話をして暮らしていたためか、気さくで、明るく、誰でも好きにならずにいられないタイプの人だった。(也许是因为要照看很多孩子并和他们一起生活的缘故吧,她的性格爽快开朗,是属于人见人爱那种类型的人。)
いまさら相談役を呼んだりしても何の意味もありません。本当は、何故鬱病になったのか、その理由を細かく分析しないと行けません。(事已至此请专家商量等都是无意义的了。本来需要做的就是具体地分析一下得精神忧郁症的原因。)
[1]秩序①②【ちつじょ】
【名】
(1)秩序(正しい順序);条理(すじみち);次序。(順序。)
△秩序だててはなしをする。/有条有理地说;讲得有条有理。
△秩序正しく行動する。/有秩序地行动。
△秩序整然としている。/秩序井然。
△秩序正しく並べる。/摆得整整齐齐。
(2)秩序。(社会の。)
△社会の秩序を乱す。/扰乱社会秩序。
△秩序のある社会。/有秩序的社会。