十 ごとき/ごとく犹如…,宛如…
「ごとき」は文語助動詞「ごとし」の連体形で、「ごとく」はその連用形である。現代日本語にもよく使われていて、文法上「ようだ」と同じ用法である。「ごとくに」はその古い言い方である。「体言の」「活用語の連体形」を受ける。
? あんな大きな船でも、大波[1] に木の葉のごとく揺れている。中に乗っている人は立っていられないだろう。(倍大的船在大浪中犹如一片叶子般地摇晃着。船上的人连站都站不稳吧。)
? 周知のごとく、世界の人口は限りない増加を続けている。ところが、わが国の人口は減る気配を示している。(众所周知,世界人ロ正在不断地增长。而我国的人口却有下降的趋势。)
? 時間というものは矢のごとくはやく渦ぎ去っていくものだ。あっという間に50になり、あと数年で定年になる。(光阴似箭,一转眼已经50了,再过几年都要退休了。)
? これはあたかも木によりて魚を求めるがごときむだじゃないか。(这犹如缘木求鱼,劳而无功啊。)
? 離合集散は人の世のならいである。まして零細[2] なるわが社のごときは、人材がとどまらないのは当然である。(聚散离合是人间常有的事。更何况我们这种零散的小公司留不住人才也是理所当然的。)
表現の学習
一、対比を表す表現
対比といっても、ただ両者を比較しているにすぎない場合と「これが最高だ」という気持ちで述べる場合、また二つ以上のものを対立させていう場合、いろいろと考えられる。ここにまとめてあるものは、二つ以上のものを対立させて述べたいときの言い方に限る。
? 会長が事業の拡張[3] を目指すのに対して、社長は小さく質の高い企業を目標にしている。(会长旨在事业规模的扩大,而经理的目标是要把公司建设成规模小质量高的企业。)
? 人に迷惑をかけるくらいなら、自分でやる。(与其麻烦别人还不如自己做。)
? 冬になると、日本海側の地方では、大雪のために交通が止まり、雪に閉じ込められてしまうところがある。一方、太平洋側では、乾燥[4] した、晴れた日が多い。(到了冬天,日本海地区有的地方会因大雪交通堵塞,被雪封在里面。另一方面,在太平洋沿岸却多干燥的晴天。)
? このように、自然の中にある物質を組み合わせることによって、新しい物質を次々に作り出すことができる。反対に、自然の中にある物質をいくつかの物質に「分解[5] する」ことによって、新しい物質を手に入れることもできる。(这样,通过对自然物质的重新组合能不断地造出新的物质。相反,通过把自然物质分解成几种物质也可以得到新的物质。)
? 小説の『三国志』では、劉備[6] という人は曹操とは対照的に典型的な善玉、この上なく立派な人間として描かれている。(在『三国志』里,刘备这个人和曹操相反被描写成典型的好人,绝顶的优秀。)
? 仕事が楽なかわりに、給料も高くはない。(工作轻松但エ资也不高。)
? 日本人の書いた探検[7] 紀行文[8] はうっとりするほど美しい反面、いっこうに後で役に立たない。それにひきかえ、イギリス人のそれは、まったく無味[9] 乾燥でおもしろくないが、百パーセント役立つ。(日本人写的探险游记美得让人入迷,但以后却根本没有用。与此相反,英国人的探险游记虽然写得枯燥无味,却百分之百有用处。)
? シルクは肌触り[10] がいい反面、洗濯は面倒だ。ちょっと着てクリーニング[11] に出すのなら、その金額もばかにならない。(真丝穿在身上舒服,不过洗起来麻烦。每回都要拿到洗衣店去洗的话,那也是一笔不小的开支。)
? ふたりが堂々としているのに反して、わたしはさなきだに貧相[12] なのに、第一次脳出血のあとだったので貧相に見える。(俩人都是仪表堂堂,而我本来就是一副枯痩的样子,加上第1次脑溢血之后,所以看上去显得十分寒珍。)
? あの人は10年もここに住んでいるわりには、この辺のことをよく知らない。(他在这儿住了10年,可一点儿不了解这一带的情况。)
まとめ
以上の例を詳しく分析してみると例①②は対比的、例③~例⑦は対照的、例⑧~⑩は対立的とぃうふうに三つのグループに分けられる。
「~に対して」は中間的な立場で冷静にふたつのことを対比させている。対比の対象になるふたつの状況は必ずしも反対の性質を持ってぃるとは限らない。「くらいなら」はどちらの状態も満足してぃるわけではなぃが、Aを選択するよりはBのほうがましだとぃう表現である。
「一方(では)/反対に/対照的に/かわりに/にひきかえ」などはいずれも対照的に二つの対立することがらを言ってぃる。ただし、「にひきかえ」は前の事柄とは反対に、前の事柄とは大きく変わって、とぃうような主観的な気持ちを込める。
ひとつの事柄の中に、まったく反対の性格をふたつ持ってぃる意味を表す場合は「反面」を使う。「とは反対に/に反して」は予想や期待とは逆に、の意で、予想、期待、命令などの言葉につくことが多い。「わりに」は評価意識が強く、予想されていた基準から外れているという話し手の気持ちを込めていて、ふつう硬い文体にはあまり使わない。
[1]大波【おおなみ】
【名】
巨大的浪。大浪。(大きな波。)
△経済変動の大波に見舞われる。/受经济变动大浪的影响。
[2]零細◎【れいさい】
【名·形动】
小,零碎,零星。(非常にこまかなこと。きわめてわずかなこと。規模が小さいこと。微細。)
△零細な寄付金。/小额的捐款。
△零細な土地を耕す。/耕种零散的土地。
△零細な時間をさいて読書する。/挤出零星的时间读书。
△零細企業。/小本企业。
△零細農家。/小农。
△零細漁民。/小渔户。
[3]拡張◎【かくちょう】
【名】【他サ】
[内容を]扩充;[規模を]扩大;[外に向けて]扩张。(ものごとをおしひろげて規模を大きくすること。)
△軍備拡張/扩充军备;扩军。
△胃拡張/胃扩张。
△機構を拡張する/扩充机构。
△事業を拡張する/扩大事业。
△販路を拡張する/扩大销路。
△道路の拡張工事/展宽道路的工程。
[4]乾燥◎【かんそう】
【名】【自动·他动·三类】
干燥,干巴(湿気や水分がなくなること。かわくこと。また,かわかすこと)。
△空気が非常に乾燥している/空气非常干燥。
△皮膚が乾燥する/皮肤干燥(干巴)。
△乾燥機/干燥机。
△乾燥剤/干燥剂。
△乾燥食品/干燥食品。
△乾燥野菜/干菜。
△乾燥しいたけ/干蘑菇。
△乾燥肉/肉干。
[5]分解◎【ぶんかい】
【名·サ自変他】
(1)拆开,拆卸;分析,分为。(いくつかの部分に分かれること。また、分かれること。)
△空中分解/空中解体。
△文を分解する/分析句子。
△時計を分解する/拆开表。
△分解して輸送する/卸开运输。
△分解掃除/拆卸清洗; 擦油泥。
(2)〈化〉分解;裂化。(化合物が二種以上の物質に分かれる反応。)
△電気分解/电解。
△水を酸素と水素に分解する/把水分解成氧和氢。
△化合物を元素に分解する/把化合物分解为元素。
△分解ガソリン/裂化汽油。
[6]劉備【りゅうび】
【人名】
刘备。即蜀汉昭烈帝,字玄德,汉族,涿郡涿县(今河北涿州)人,汉中山靖王刘胜的后代,三国时期蜀汉开国皇帝。(後漢末の武将、蜀漢の初代皇帝。)
[7]探検◎【たんけん】
【名·他动·三类】
探险。(未知のものなどを実地に探りしらべること。また、危険を冒して実地を探ること。)
△探検小説。/冒险小说。
△無人島を探検する。/去无人岛探险。
[8]紀行文【きこうぶん】
游记
[9]無味①【むみ】
【名】
无味,没味道,没意思。(味がないこと。うまみがないこと。 おもしろみがないこと。なんの風情もないこと。また、そのさま。)
△無味無臭。/无臭无味。
△当地の生活は無味乾燥で何の楽しみもない。/该地的生活枯燥无味没有任何的乐趣。
[10]肌触り③【はだざわり】
【名】
(1)接触肌肤时的感觉。手感。(肌にふれるときの感じ。)
(2)接触时的感觉(印象)。(人に与える感じ。)
△肌触りが良い。 /手感很好。
△柔らかい肌触り。/柔软的感觉。
[11]クリーニング④②【クリーニング】
【名】【英】(cleaning)
(1)洗濯,洗衣服。(洗浄。浄化。)
△クリーニングに出す/送到洗衣店去洗。
△クリーニング屋/洗衣店。
(2)干洗,西式洗衣。(洗濯。多く、ドライクリーニングを言う。)
[12]貧相◎【ひんそう】
【名】【形動】
贫寒相,贫寒的相貌。( いかにも貧乏そうな人相。貧弱でみすぼらしく見えること。また、そのさま。)
△貧相な身なり。/贫寒的穿着。
愛社心:あいしゃしん 上面注音错啦
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